ジェンヌが黒塗りなしでアフリカ系の役を演じるということ
タキシードミニー!
青いタキシード姿のミニーは、3月の女性史月間に合わせてディズニーランド・パリに登場する。
「彼女(ミニーマウス)の特徴の水玉模様を取り入れた新衣装によって、ミニーマウスは新しい世代にとって進歩のシンボルになる」と、マッカートニー氏は述べた。
ミニーマウスって言えば、赤かピンクの水玉のワンピのイメージしか無かったわ。
【公式】3月2日はミニーマウスの日♡ | 東京ディズニーランド/Tokyo Disneyland
ミニーマウスの本名は「ミネルヴァ」なんだって。
まあ、毎日タキシードを着た女性を見て喜んでいる奴が、何を言ってるんだ、ですが💦
女性のパンツルックスーツなんて珍しくも無いですが、
「タキシード」となると、燕尾(えんび)服に次ぐ男性の夜間用礼服。
日本でも、女性がタカラヅカコスプレではなく、式典の場で「礼服」として、タキシードドレスでなく、ガチの「タキシード」を着るってレアでは?(都会ではどうなのだろう)
時代も変わったなあ。ミッキーがドレスを着る日も近いのかな。
ジェンヌがアフリカ系の役を演じるということ
ディズニーでは、実写版『リトル・マーメイド』で人魚姫役を、アフリカにルーツを持つハル・ベイリーさんが演じると発表されていましたね。
そして、実写版『白雪姫』のヒロインは、お父さんはポーランド系、お母さんはコロンビア人のレイチェル・ゼグラー。
今回、米ELLEのインタビューに応じたレイチェルは、自身に寄せられてきたそうした批判について改めてコメント。
オンライン上で自身を批判してくるのは「現実の人生では絶対に遭遇しないような、顔の見えないたくさんの人たち」だとした上で、「彼らには、スターバックスで直接『あなたは白雪姫を演じられるほど白くない』って言ってくるほどの厚かましさはない」とレイチェル。
「私には未来の若者たちへの責任がある。彼らに『このラティーナは白雪姫を演じられた。私には何でもできる』って言ってもらえるようにね」
と続け、自分が白雪姫を演じてラテン系のレプリゼンテーションを体現することで、同じ境遇にある若者たちに良い影響を与えたいと頼もしく語った。
「レプリゼンテーション」とは、「表現する、描写する」ことという意味だそうですが、
近年は「社会の多様性の表現」というニュアンスで使われる文脈が多いそうです。
さて、宝塚。
いわゆる東洋系の顔立ちのジェンヌが多いですが、欧米にルーツを持つジェンヌさんもたくさんいて、「和もの」にも出演していらっしゃる。
まあ、アフリカやラテンアメリカにルーツを持つ方が、これまで白人が演じてきた役を演じるのはOKらしいので、東洋人が白人を演じてもOKなのでしょう。ダメだと言われたら困る。
『あなたはアフリカ系を演じられるほど黒くない』と言われたら・・・
この間の、1950年代のアメリカのハイスクールを舞台にした『Sweet Little Rock 'n' Roll』は、登場人物が皆白人っぽかったと思う。時代的にはまあ、そうでしょう。
これを現代のアメリカのハイスクールに置き換えると、クラスメートが皆白人、という描写のほうがリアリティに欠けてしまう。
でも、今は日本の演劇でも、アフリカ系ではない方が「黒塗り」するという表現は、アフリカ系の方がどう思うかを考えねばならない時代。
・・・困ったなあ。お芝居でアフリカ系の登場人物を演じる際は、タカラヅカ的な通常メイクで「私はアフリカにルーツがあります」と宣言してから芝居に入るか?