美園さくら日経SDGsフェス出演!
美園さくらの夢はアバターメンタルヘルス相談の場づくり
美園さくらさんは、宝塚退団後、慶応義塾大学大学院でメンタルヘルスとプログラミングを学び、「アバターでメンタルヘルスなどを相談できる場」をつくることを目標にされているそうです。
元宝塚歌劇団・月組トップ娘役 美園さくらさん 慶應生・受験生応援メッセージ
美園さんは、宝塚時代、メンタル的に追い詰められても弱音を吐けずに頑張っていて、体調を崩されたこともあるそうです。
家族や同期には、距離が近すぎて言えなかった悩み。ただ聴いて欲しいだけなんだけど、どこにも届かずに漂流していた想い。
今在団しているジェンヌだって、OGだって、ファンである私たちだって、飲み込み過ぎて心をふさいで黙り込んだ想いがあると思います。
心がつらいときは、一人で抱え込まずに、
「行政の相談ダイヤルはこちらから」
「カウンセラーに相談してください」
「心療内科を受診しましょう」
と言われますが、
実際、風邪をひいてかかりつけ医で「熱があります」というくらいに気軽に、心療内科にアクセスして
「心がつらいです」
と言える社会かというと・・・
都市部はともかく、地方では内科や整形外科の医師も不足しているような状況で、心療内科医や臨床心理士にアクセスするのも大変です。
今、オンライン技術は日進月歩。
宝塚だって、20世紀の頃は実質、関東圏か関西圏に住んで生観劇できるファンでなければ楽しめなかった娯楽でした。
技術の進歩により、劇場にアクセスしづらい地方民や、チケットにアクセスできなかった都会人も、配信で宝塚の今を楽しめるようになり、溢れる思いをSNSで共有できるようになりました。
医療だって、オンライン診療の在り方を模索している時代。
美園さくらさんが研究しているのは、「仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の技術を使った、アバターで匿名で心の相談ができる場づくり」だそうです。
この大きな夢の実現には、技術面、法律の規制、料金、いろいろなハードルがあるでしょう。
美園さんが、夢の第一歩として、実現を目指すのは、
アバターイケコ?
夢の第一歩は「アバター演技指導」
演技指導というのは、かなり厳しめで濃密な時間です。
ご指導くださる方々は皆さん、クリエイターでいらして、ご自身の思い描く舞台になるように「こうしてほしい」と役者に伝える訳です。
ただ、言葉というものは時として暴力にもなる。伝え方次第では、剣となって役者を傷つけてしまうことも。
それが生身の人間同士ではなく、たとえば仮想空間でアバター(分身)を介して伝えられたならば、どうでしょうか。
役者にとってはリアルな指導の場合より、役の幅を広げることだってできるかもしれません。
まずはそんなところから、集団でのコミュニケーションについて研究を進めたいと考えています。
演出家が台本に込めた確固とした人物像の輪郭があって、それに役者をあてはめてさせていく人、
役者の個性を引き出して、登場人物のほうに方向を寄せていく人、
いろんなやり方があるのでしょうね。
演出家の「こうしてほしい」の伝え方はいろいろでしょうが、稽古場では演出家と生徒の一騎打ち、
心の鎧をはがされて、
ハダカの心で役に向き合って、
傷つくことだってあるのでしょうね。
アバター演技指導・・・
アバター小池先生・・・
アバター野口先生・・・
どんなのだろ?口頭で説明していた演技指導を、文字化して見える化して伝えることで、また新たな発見があるのかな?
そんな美園さんの現在の研究成果を、なんと、
「日経SDGsフェス日本橋 2022 WINTER」にて伺えるかもしれません。
2022/12/6(火)9:30~のパネルディスカッションでは、宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)を21年に退団した美園さくら氏が登壇。
SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた取り組みを共有・議論されるそうです。
パネルディスカッションのメンバー
蟹江 憲史 氏
慶應義塾大学大学院
政策・メディア研究科 教授
美園 さくら 氏
元宝塚歌劇団月組トップ娘役
濱松 誠 氏
ONE JAPAN
共同発起人・共同代表
パネルディスカッションは、ライブ開催とオンライン開催のハイブリッド型。こんな仕組みも、今ではあたりまえですが、コロナ禍まではほとんど無かった。
コロナ禍が続き、稽古にも苦労する時代、「オンライン演技指導」システムの開発によって、演劇界の革新のきっかけになるかもしれませんね。