宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

あなたが”元”早霧せいなになった理由





元宝塚歌劇雪組トップスターで俳優の早霧せいな(さぎり・せいな)が6月1日、自身のインスタグラムを通じ、活動終了を報告した。関係者によると、5月末で所属事務所との契約を終了し、引退することになったという。


 早霧は、インスタグラムに一筋の飛行機雲の写真を投稿し「本日をもって“早霧せいな”としての活動にピリオドを打つことをご報告致します」と発表した。


このニュースを知り、個人的に動揺しています。


早霧せいなさんは、つい先日まで注目の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』で中別府 葵さんと共に主要キャラであるハーマイオニー・グレンジャー役を射止め、SNSでも宝塚時代の男役”早霧せいな”を知らないファン層に好評でした。





舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』30万人突破記念 新PV


早霧さんのインスタグラムを拝読した第一印象では、“早霧せいな”という芸名にあえてダブルクォーテーションマークをつけていらっしゃるので、


“早霧せいな”としての活動を終了し、本名または別名義で芸能活動を続けるのか?


"早霧せいな”は芸能界そのものを引退するのか?


どちらの可能性もありそうな気がしました。



しかし、彼女は雪組100周年を祝う「宝塚歌劇 雪組 pre100th Anniversary『Greatest Dream』」に出演されません。


ニュースを知った後に、元雪組の早花まこさんによる宝塚OGへのインタビュー集


『すみれの花、また咲く頃―タカラジェンヌのセカンドキャリア』


の中の早霧せいなさんへのインタビューを再読し、


”早霧せいな”さんは芸能活動から引退し、別の道を歩まれるのだろうな、と思いました。


インタビュー中で“早霧せいな”さんは、14歳の頃、宝塚受験前から「宝塚に入って退団した後、お仕事はあるのだろうか」と不安に思っていたことや、


宝塚を退団後舞台に立つ中で、「俳優としてまっさらなところから再スタートしよう」と思っても、観客の自身の演技への批評が「さすが、”元タカラヅカ”っぽいわー」という評価から先に進んでくれないことへの焦りなど、率直に答えていらっしゃいました。


確かに、今回のニュースでも、


「舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』でハーマイオニー・グレンジャー役を演じた早霧せいなが引退を発表」


という見出しの報道は見当たりませんでした。


『すみれの花、また咲く頃―タカラジェンヌのセカンドキャリア』によると


「元宝塚」という肩書から逃げない


「俳優 の 仕事 を する のは、 生活 を 支える 職 として では ない」 と 感じ、 自分自身 が やり たい こと なの だ と はっきり 認識 し た。


 宝塚歌劇団 という 組織 から 出 た 時、 俳優 として 舞台 に 立つ 一方 で、 一 社会人 として 何 か できる こと を 見つけ たい という 思い が 湧き 上がっ た。 


その ため にも、 元 トップ スター として だけでは ない「 表現 者、 早 霧 せい な」 の 認知 度 を 高め なく ては


彼女は一 社会人 として 何 か できる こと を 見つけ 、それを成功させるために「 表現 者、 早 霧 せい な」 の 認知 度 を 高める必要があると冷静に見極めていらっしゃった。



世間的な注目度・知名度の高い『ハリー・ポッターと呪いの子』のハーマイオニー・グレンジャー役が、


”元宝塚歌劇雪組トップスターで俳優の早霧せいな” の「第2の退団」を決意した役


になったのでしょうか。


彼女が見つけた第3の人生を、陰ながら応援しております。



でも、でも、


これが”元宝塚歌劇雪組トップスターで俳優の早霧せいな” の引退の美学とわかっていても、


「宝塚歌劇 雪組 pre100th Anniversary『Greatest Dream』」には出演していただきたかった!