こっちが本公演でいいよ新人公演『ROBIN THE HERO』感想
『ROBIN THE HERO』新人公演を配信で視聴しました。
脚本・演出については、もうこっちを本公演にしていいんじゃないか、と思いました。
本公演の脚本・演出は、auの『三太郎』のCMを、延々と90分見せられているような感覚になったんですよ。
イギリスならいざ知らず、日本ではロビン・フッドと言われても、金太郎より馴染みが無い人が多いのではないでしょうか。
金太郎は、三太郎の中では、実は源頼光という武士の家来となって賊を退治したという史実にからんだ伝承もあり、立ち位置としてはロビン・フッドに近い存在かもしれません。
でも、金太郎パロディをいきなりやられて楽しめるかというと・・・
新人公演版『ROBIN THE HERO』は、このお話の目的を
・裏切者の烙印を押された父の敵討ち
・悪代官(ノッティンガム)の所業を暴く
という軸をブラさず、
話の背景の
・キリスト教 VS イスラム教
・愚かな王弟 VS 勇敢な兄王
という構図を強調することで、異国の古い伝説を、正統派の演出でみせてくれました。
たとえば万博に「イングランドパビリオン」があって、
”わたしたちイングランドパビリオンは、
わが国に伝わる「ロビン・フッド伝説」をとおして、日本のみなさまに、
イングランド人の自然と共に生き、自由と正義を求める誇り高き精神をお伝えします”
みたいな展示を見て
「なるほど、わかりやすくてためになったわ」
と思いながらパビリオンを出て、出口の売店でビールを買って飲んでいるような感覚ですね。全体に「公式」感があって、お行儀がよくて。
個人的には、本公演では屈折して腹の底を見せないキャラだったガイ・ギズボーン(本役瀬央ゆりあ)を演じた紀城ゆりやの、ギラギラして何が悪い!芸に惹かれました。