宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

で、宙組で見たい演目と言われて何が




<宙組 宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演>


宝塚歌劇百十周年紀念奉舞『宝塚110年の恋のうた』
ミュージカル『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』


の上演見合わせのニュースが発表され、御遺族との交渉は膠着したまま。


『FINAL FANTASY XVI』の上演は当面不可能として、


宝塚大劇場を 2024年5月17日(金)~6月23日(日)
東京宝塚劇場を 2024年7月13日(土)~8月25日(日)


まで閉じておくことで、いったいいくらの損失になるのか?



新NISAで阪急阪神HDの株を購入した者といたしまして、どうにも気になる事態です。


2023年3月の阪急阪神HDの決算短信資料によると、


2022年度の


「ステージ事業」の年間の営業収益は339億円、営業利益は68億円。


同年度の


「都市交通」営業収益1,856 億円、営業利益224億円。


「不動産」 営業収益2,820億円、営業利益279億円。


「スポーツ🐯」営業収益384億円、営業利益74億円


・・・


紅子:宙組の休演で、営業収益にして数十億円が吹っ飛んだのでしょうね…


管理人:CEO!どうなさるおつもりか!


紅子:株主総会でつまみ出されて、スポーツ紙のネタになるのは止めて!


管理人:で、実際、今から何ができるのか。


案1


『PAGAD(パガド)』
~世紀の奇術師カリオストロ~


ショー・スピリット
『Sky Fantasy!』


の再演!



紅子:お衣裳はともかく、セットはどこかに置いているの?もう壊しちゃった?


管理人:道義的な問題とか、主演者をどうするのかとか、揉めそうよねえ...




案2


『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』の上演は見合わせとなってしまったが、



宝塚歌劇百十周年紀念奉舞『宝塚110年の恋のうた』


の公演自体については、外部との調整は関係ない。


衣装やセットのデザインも進めていたのでは?


ということで、



宝塚歌劇コンサート『宝塚110年の恋のうた』


として、日舞ショーと、専科生も総出演の宝塚ソングメドレーコンサートを開催!


番手もごまかせそうよ!



紅子:ロングランするには厳しそうだけど、劇場を1か月以上空けておくのもねえ...宙組の下級生のモチベーションにも配慮しないとね。

「遠征代返せ」「代役でやれ」はどこまで可能か


宝塚花組公演が休演しておりますね。年に2~3回しか遠征しない管理人ですが、2020年以来、4回もチケットを手配するも中止、という事態を経験しております。


幸運にも?遠征して劇場前で「当日公演中止」を知る、という機会は無かったのですが、


「遠征民はチケット代以外に交通費、宿泊費もかかったんだぞ!弁償して!」


と言いたくもなりますよね。


宝塚歌劇Webチケットサービスの「利用規約」に

第 8 条:(公演の中止)


天災地変等の不可抗力、出演者の感染症・急病・ケガ、行政からの要請、阪急電鉄および公演会場の事情等により、公演を中止した場合、期間及び方法を定めて、当該中止された公演のチケットに限り、払い戻しを実施します。


但し、払い戻しの期間を過ぎた場合、またはチケットを紛失・破損し、もしくは甚だしく汚損し判読しがたい場合には、一切払い戻しはいたしません。


また、公演中止の理由の如何を問わず、チケットの購入金額以外の費用(手数料、交通費、宿泊費、通信費を含みますが、これらに限りません)は、お支払いいたしません。


と明示されており、規約を読んでいようがいまいが、チケットの購入金額以外の費用の返金は無い、とアタマで理解はしております。


が、


帝国劇場の『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』の公演中止騒動では、




公演中止発表以前にご手配済の交通費および宿泊費のキャンセル料、またはキャンセルが叶わなかったお客様は交通費および1公演日につき1泊分の宿泊費を、弊社で負担をさせていただきます。


という発表がされましたので、


「グループ企業の東宝で、交通費および宿泊費の弁償をしたじゃない!」


と思ってしまいますよね…


せめて代役公演はできないものか?それならまだ


「レアな公演を見られた!」


と思うファンもいるだろうと思いますが、


代役公演の壁は


「あらかじめ代役が割り振られていましたが、セリフや歌唱を覚えきっていません!すみません!」


では無く、


「労災事故防止」


なのだと思います。


帝劇「ジョジョ」の公演中止についての記事によりますと、




演出上危険が伴うのは舞台装置の利用である。


大劇場の装置は大掛かりで、帝劇の場合、直径16メートルほどの廻り舞台があり、その中には大小4つのセリ(役者や大道具などの昇降装置)がある。


構造物としては高さ22メートル、地上1階から地下6階までを貫くという。


ここ10年ほどでも大きな事故が起きている。


2017年10月に新橋演舞場での「スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース」に出演していた市川猿之助が花道にある“すっぽん”と呼ばれるセリで姿を消す瞬間に衣装の左袖が装置に巻き込まれ、骨が皮膚を突き破る左腕開放骨折の重傷を負った。


2012年8月には市川染五郎(現・松本幸四郎)が国立劇場での舞踊公演中にセリから約3メートル下の奈落に転落し、右側頭部等を強打した。


かなり出血し、最悪の事態を覚悟したほどだったという。


舞台でセリフが飛ぼうが、歌詞を間違えようが、公演中に人身事故が起きた時の「取り返しのつかなさ」に比べたらいかほどのものか。


ただ、やっぱりこちらも「客」ですので、次回公演のチケットの優先購入の権利ですとか、せめてライブ配信の無料視聴クーポンコードとかを検討していただけるなら、心の傷も少しは癒えそうですけれども。

鳳月杏はいつ運命の女神の後ろ髪を掴んだのか



鳳月杏、天紫珠李、ついでに大谷翔平も、みんなまとめて、おめでとうございます!


鳳梨酥(パイナップルケーキ)でお祝いだ!



鳳月杏は、プラチナのような男役だと思います。


プラチナは化学的に非常に安定であるため、装飾品に多く利用され輝きを放つ一方、触媒としても自動車の排気ガスの浄化をはじめ多方面で使用されています。


鳳月杏さんは2006年3月に初舞台の92期。月組に配属され、2013年「ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-」新人公演で研7でアンドレ役。


2014年に花組へ組替え。これは94期の珠城りょうを研9でトップにするために、上級生の鳳月を花組に逃がした、というところなのでしょうが、


花組ではたしかな受けの演技で、舞台の触媒役として、自ら輝きながら花男たちの芝居をおおいに活性化させていました。


『はいからさんが通る』(ドラマシティ・日本青年館) - 青江冬星
『ポーの一族』 - ジャン・クリフォード
『あかねさす紫の花』 中大兄皇子


など、印象的な役どころを次々に演じ、人気を高めていきました。


ちょうどこの頃、宝塚はコロナ禍前の絶好調期で、ライブビューイングが本格化し、舞台のチケットが手に入らなかった層にもPRできたのではないでしょうか。


2019年に月組に組替え。


2020年2月、『出島小宇宙戦争』(ドラマシティ・東京建物 Brillia HALL) - カゲヤス 東上初主演


月組に戻った後も、2021年『川霧の橋』の半次などが印象的でした。



まだこの頃は、演目発表のたびごとにSNSで「もしや、餞別?」とざわざわしていたのを覚えています。


劇団も本人も、研19でのトップ就任はよもや想定していなかったのでは?



個人的には、「宝塚の路線男役」としての当たり役を出せる「金の時代」は、研12~研16くらい、


それを過ぎると、いわゆる「銀の時代」としての輝きを放つ時期だと思っています。


まだトップに就任していない95期の2番手が待機しておりますが、


コロナ禍が無ければ、学年的な目安で言えば、96期~98期あたりが「トップ就任適齢期」の頃合いだったのでしょう。


もしも、


96期から和希そら、紫藤りゅう


97期から綺城ひか理


98期から飛龍つかさ、綾凰華、天華えま、瑠風輝


彼らは2020年~2022年頃にかけて、コロナ禍でファンとの交流の場が閉ざされ、どうにももどかしい時期を過ごすことを余儀なくされてしまった。


この時期に、だれかもう一人でも抜け出していたら、正直、鳳月杏の研19トップ就任は無かったと思います。


運命の女神の前髪を掴んだというよりは、後ろ髪を引かれつついったん通り過ぎた女神を振り向かせて掴んだトップの座。


お披露目は『Guys & Dolls』でよろしくお願いいたします。

そう、あの人は「休演中」ではない



宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の劇団員の女性(25)が昨年9月に死亡した問題で、27日に遺族の代理人弁護士が開いた会見のなかで、亡くなった女性の妹による声明が読み上げられました。



亡くなった女性の妹さんが、今になってこのようなコメントを発表されるということの重さに胸が塞ぎます。


2023年9月30日(土)、宙組公演『PAGAD(パガド)』『Sky Fantasy!』はいつものように幕をあけました。


当日、あるジェンヌが2023年9月30日(土)の公演を「休演」すると発表されました。観劇に来たファンは、あら、ケガをされたのか、体調を崩されたのか?お大事に、と思いながら、観劇したのでしょう。


その日の公演が終演したのち、衝撃的な報道が駆け巡りました。


「あの日」以来、『PAGAD(パガド)』『Sky Fantasy!』の大千秋楽である2023年12月24日(日)を過ぎてなお、公式には「あのジェンヌ」は「休演中」のまま。


「あのジェンヌ」は、本当は体調を崩している訳でも、入院している訳でもない。


ある程度のファンならみんな知っていて、でも公式に「あのジェンヌ」の名前を出して追悼できないまま、もう半年が過ぎようとしている。


亡くなったジェンヌの芸名が、今に至るまで公表されないのは、「ご遺族の要望」への誠実な対応なのだろうと考えておりました。


今になって思えば、劇団は2023年9月30日(土)の午前11時の時点で、尋常でない事態が起きていることは把握していたのではないかと思います。


翌10月1日(日)以降、宙組公演の休演に際して、劇団は宙組所属のジェンヌが亡くなったという重大で動かしがたい事実について公表し、故人の死を悼む文章を掲載する配慮はあってしかるべきだった、と今でも思っています。

宙組のことを、ただ祈る



紅子:お久しぶり。何してたの?


管理人:地元のお寺の「はだか祭り」の手伝いをしていました。


紅子:え、最近ニュースで「はだか祭りに女性が参加」で話題になっていた、アレ、あんたの地元だったの?


あんた、女性だったよね?まさか、あの奇祭に、晒し巻いて参加したの!


管理人:ニュースになったのは、愛知県稲沢市の「国府宮はだか祭」ね。


ふんどし一丁の男達がもみ合う祭りは「天下の奇祭」と呼ばれているけれど、似たような祭りは、実は全国にあってね。




地元のお寺で「はだか祭り」が23年ぶりに復活したのよ。


紅子:で、女性がおとこ祭りに?


管理人:「はだか祭り」とは、へんな意味はなくて、仏の前に自分を偽らず、ありのままを差し出し、自分と対峙する機会なんですって。


祭を見ながら、私も、いろいろ考える機会になったわ。宝塚のこともね。


宙組でこの半年の間にあったこと、感じたこと、SNSに書いてきたこと…自分は仏の前で胸を張れるのかな、とかね。


紅子:そういえば、最近も報道があったね。


管理人:「宙組公演再開のため、○○さんを○させろ」


「今になって認めるなら、最初から認めておけばよかったのに」


「話し合いのプロセス」を10倍速ですっ飛ばして、結論だけを求めるような論調にどうにも心が疲れてしまってね。


祭に参加して、ちょっと心を落ちつけて考えるいい機会になったわ。


紅子:そう言いながら、女性参加OKの餅まきでは、ずいぶんハッスルしていたね。