宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

ご無沙汰しております





ご無沙汰しております。


現在、諸事情によりリハビリ中です。


まあ、だいぶ気力・体力とも回復しておりまして、今日は家族で劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』を鑑賞しました。


今日の記事は、ひょっとしたら、月組『Eternal Voice 消え残る想い』(暗号解読によって処刑された女王メアリー・スチュアートが登場)にもちょっとつながるかもしれない、「暗号」ネタです。





劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』公開直前PV【4月12日(金)公開】


あらすじ


舞台は函館、五稜郭。


見た目は子ども、頭脳は大人、名探偵コナンが追うのは、土方歳三が一夜だけ使ったと伝わる日本刀。


日本刀には、第二次世界大戦末期、敗色濃厚だった日本軍の戦況を一変させるほどの威力を持った「お宝」に繋がる暗号が隠されているらしい...


コナンそっくりの顔をした「怪盗キッド」、「西の高校生探偵」服部平治らも加わり、”天下分け目のお宝争奪バトルミステリー”の幕があがる!





ネタバレ感想





正直、ストーリーは大人が見ると「怪盗キッド」が次々変装して神出鬼没、ピンチになればグライダーで空を飛んであっさり逃げるわ、仲間を助けるわと、キャラのチートっぷりが凄い。


TVの刑事ドラマにドラえもんが出てきて、秘密道具で謎を解決するような、なんでもあり展開でいまいち乗れず。



でも、コナンシリーズは、劇中で繰り広げられる


「学習アニメ コナンが解説する○○の秘密」


要素が面白いのです。


「日本軍の起死回生のお宝」のオチをネタバレしますと…


個人的な予想は


和製「オッペンハイマー」的な、日本の核兵器開発秘話?


日本軍のお宝の地図には「国内に核兵器に使用可能なウラン資源の鉱床」が記されていた!


オチかと思っていたのですが、




日本軍が開発した、当時は世界最先端の機能を備えていたであろう暗号解読機を発見!
(でも今では使い物にならない)


でした。


正塚晴彦先生の作品でいくつかあったパターンのオチですね。



劇中では、


「元の文章を暗号に変換する秘密の表記法」



「解読のキーとなる秘密の鍵」


など暗号についての基本が、コナンたちの推理という形で解説され、勉強になりました。


日本軍の「お宝」は、ドイツ軍が使用していた「エニグマ」という暗号システムを改良して使用していたという設定でした。


「アルカンシェル」で、ドイツ軍人のフリードリッヒ・アドラー(永久輝 せあ)が通信に使っていたアレですね。


調べてみると、ドイツの「エニグマ」の暗号は、大戦中にイギリスの天才数学者アラン・チューリングらの活躍により解読されていたそうです。



チューリングは、その後も初期のコンピューター開発の黎明期に重大な役割を果たした方なのですが、


同性愛者であることを告発され、逮捕。(そういう時代だった)


仕事を解雇され、屈辱的な女性ホルモン注射を命じられる。


1954年6月8日、自宅で青酸カリを塗ったリンゴをかじって自殺。



月日は流れ、


1976年、アップル社が「かじったリンゴ」のロゴを発表する。



紅子:あのロゴは、「アダムとイブが食べて楽園を追放された知恵の実=コンピュータ」という意味だと思ってた。


管理人:故スティーブ・ジョブズ氏は、ロゴの意味について解説しないまま亡くなったそうなので、真相は不明らしいけどね。


紅子:ひょっとしたら、例のロゴには、コンピューターの黎明期に活躍した不遇の天才へのオマージュが秘められていた?


柚香光サヨナラショーを見た



花組公演『アルカンシェル』の、宝塚大劇場千秋楽のライブ配信を視聴いたしました。


いやーっ、柚香光は、大日本帝国のカーキ色の陸軍の軍服を着て、なんであんなにカッコイイのか。



『アルカンシェル』の舞台には、ヒューゴ・ボスがデザインした、ナチス時代のドイツの軍服を着たジェンヌたちが闊歩しておりました。


ヒューゴ・ボスによる軍服のデザインについて、軽々しく発言することは差し控えさせていただきますが・・・


ヒトラーは、外観がどれだけ心情に影響するか理解してたんだろうな。


大日本帝国の軍服、特に陸軍の、カーキ色の「アレ」と比べたら、雲泥の差ですよねえ。


あのカーキ色は中国東北部の大地での戦闘に対応した保護色で、動きやすさ重視でだぼっとして、スマートさとかデザイン性とかをほとんど考えていない服装だと思うのですが、


ほんと、柚香光は、大日本帝国のだっさいカーキ色の軍服を着て、なんであんなにカッコイイのか。


そもそも、私はなぜ、軍服を見て胸が疼くのか。


軍服のデザインのディテールには機能性が追及されていて、機能とは「軍隊が勝つ」ためのもので、勝つために行われることは・・・


軍服のデザインがまとった血の匂いが、見る者の神経をぞわぞわさせるのでしょうか。


柚香光が宝塚大劇場のラストの衣装に選んだ黒燕尾にも、軍服のような「ぞわぞわ」した妖しさが満ちていました。


燕尾服の起源は欧州の宮廷服で、さらにその前身は、騎兵がまとったコート「カザック」だそうです。


前丈が短く、背後の下部を燕の尾のように割って長く垂らしているのは、馬に乗って戦うという、ミリタリーな目的に沿ったデザインだそうです。


燕尾服って、男役の戦闘服だったんだな。


身にまとうファッションの、デザイン性の根源を見る者に知らしめる柚香光。


パリコレモデルクラスの、ファッショナブル帝国のトップに君臨するジェンヌだったと思います。

鳳月杏クエスト”to be continued”?お披露目演目発表!




ミュージカル・クエスト

『ゴールデン・リバティ』

作・演出/大野 拓史


19世紀後半、アメリカ。かつて列車強盗団“ワイルドバンチ”の一員であったジェシーは、ライマンと名乗る男から大陸横断鉄道が運ぶ国庫の金貨を盗み出す計画を依頼される。


強盗団の壊滅と共に足を洗っていたジェシーは断ったが、正体を明かすと脅され仕方なく仲間に加わる。人を集め、周到に計画を練った上での実行だったが、列車会社の手違いで同乗する事となった軍隊に気付かれ、図らずも銃撃戦となってしまう。


それでも金塊を奪おうと貨車の扉を開けるジェシー。


だが、そこには金庫も金塊もなく、ただ一人、古い鞄を抱き締めた女が潜んでいた。


軍隊が容赦なく銃弾を浴びせる中、咄嗟に女の手を取ったジェシーは、偶然通りすがったサーカス列車へと飛び乗り、間一髪の所で逃げ切る。


アナレアという、その女が片時も離さない古い鞄は、外交公嚢と呼ばれる国家機密の運搬に用いる品であるらしい。


お宝の可能性も捨て切れないと考えたジェシーは隙を見て鞄を奪おうとするが、サーカス団で溢れる車内では迂闊に手を出せない。


止む無く彼女と行動を共にするうち、やがてジェシーは国家ぐるみの重大事件に巻き込まれて行く……。


列車強盗の男と、秘密の責務を負いアメリカを訪れた女が出会い、迫る危機に共に立ち向かう中で次第に惹かれ合う姿を描く、鳳月杏と天紫珠李の新トップコンビを中心とした月組が挑む、クリフハンガー・スタイルのミュージカル活劇。


紅子:モノクロ時代の、古きよきハリウッド映画のリバイバル上映の解説みたいなストーリーねえ。


管理人:ハリウッドで、新作としてド迫力のCGを駆使して映像化するコンテンツではなさそうな。


紅子:劇団四季や東宝でも、やらなそうなジャンルかも。


管理人:ある意味ものすごくニッチなところを突いてきた、というか。


紅子:なんか、宝塚歌劇団も最近しょっぱいわねえ。


管理人:版権ものをやろうにも、最近は


「原作者の意図を捻じ曲げて、恋愛要素を無理やり入れるような改変はよくない」


という流れだからねえ。


隙あらばラブ要素をマシマシにしたがる宝塚歌劇には、厳しい世の中になってきたのかなあ。


紅子:”クリフハンガー・スタイルのミュージカル活劇”って何だ。



管理人:Wikiによると、クリフハンガー(英:cliffhanger または cliffhanger ending)とは作劇手法の一つで、劇中で盛り上がる場面、


例えば


主人公が崖にぶら下がって絶体絶命!



To be continued.


という作劇法のことですって。


紅子:え、鳳月杏1作目から”To be continued.”なの?


管理人:いくらなんでも1作でハローグッバイは無いでしょ。


まさかの


物語の続きは『PHOENIX RISING(フェニックス・ライジング)』でお楽しみください!


展開?


紅子:『ゴールデン・リバティ』のサーカス団がからむ展開は、野口幸作先生にお願いしたほうが絶対楽しそうだし、



映画『グレイテスト・ショーマン』予告A


野口先生も、歌詞については大野拓史先生にお願いしてもいいと思うのね。


管理人:共同演出の形式にしたほうが、いち演出家の絶対独裁を避ける効果が出るかも。


紅子:ワクワクが欲しいわ。船頭多くして...の可能性もあるし、コラボによる相乗効果があるかも知れない。


管理人:ホント、ワクワクさせてほしいよね。

で、宙組で見たい演目と言われて何が




<宙組 宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演>


宝塚歌劇百十周年紀念奉舞『宝塚110年の恋のうた』
ミュージカル『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』


の上演見合わせのニュースが発表され、御遺族との交渉は膠着したまま。


『FINAL FANTASY XVI』の上演は当面不可能として、


宝塚大劇場を 2024年5月17日(金)~6月23日(日)
東京宝塚劇場を 2024年7月13日(土)~8月25日(日)


まで閉じておくことで、いったいいくらの損失になるのか?



新NISAで阪急阪神HDの株を購入した者といたしまして、どうにも気になる事態です。


2023年3月の阪急阪神HDの決算短信資料によると、


2022年度の


「ステージ事業」の年間の営業収益は339億円、営業利益は68億円。


同年度の


「都市交通」営業収益1,856 億円、営業利益224億円。


「不動産」 営業収益2,820億円、営業利益279億円。


「スポーツ🐯」営業収益384億円、営業利益74億円


・・・


紅子:宙組の休演で、営業収益にして数十億円が吹っ飛んだのでしょうね…


管理人:CEO!どうなさるおつもりか!


紅子:株主総会でつまみ出されて、スポーツ紙のネタになるのは止めて!


管理人:で、実際、今から何ができるのか。


案1


『PAGAD(パガド)』
~世紀の奇術師カリオストロ~


ショー・スピリット
『Sky Fantasy!』


の再演!



紅子:お衣裳はともかく、セットはどこかに置いているの?もう壊しちゃった?


管理人:道義的な問題とか、主演者をどうするのかとか、揉めそうよねえ...




案2


『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』の上演は見合わせとなってしまったが、



宝塚歌劇百十周年紀念奉舞『宝塚110年の恋のうた』


の公演自体については、外部との調整は関係ない。


衣装やセットのデザインも進めていたのでは?


ということで、



宝塚歌劇コンサート『宝塚110年の恋のうた』


として、日舞ショーと、専科生も総出演の宝塚ソングメドレーコンサートを開催!


番手もごまかせそうよ!



紅子:ロングランするには厳しそうだけど、劇場を1か月以上空けておくのもねえ...宙組の下級生のモチベーションにも配慮しないとね。

「遠征代返せ」「代役でやれ」はどこまで可能か


宝塚花組公演が休演しておりますね。年に2~3回しか遠征しない管理人ですが、2020年以来、4回もチケットを手配するも中止、という事態を経験しております。


幸運にも?遠征して劇場前で「当日公演中止」を知る、という機会は無かったのですが、


「遠征民はチケット代以外に交通費、宿泊費もかかったんだぞ!弁償して!」


と言いたくもなりますよね。


宝塚歌劇Webチケットサービスの「利用規約」に

第 8 条:(公演の中止)


天災地変等の不可抗力、出演者の感染症・急病・ケガ、行政からの要請、阪急電鉄および公演会場の事情等により、公演を中止した場合、期間及び方法を定めて、当該中止された公演のチケットに限り、払い戻しを実施します。


但し、払い戻しの期間を過ぎた場合、またはチケットを紛失・破損し、もしくは甚だしく汚損し判読しがたい場合には、一切払い戻しはいたしません。


また、公演中止の理由の如何を問わず、チケットの購入金額以外の費用(手数料、交通費、宿泊費、通信費を含みますが、これらに限りません)は、お支払いいたしません。


と明示されており、規約を読んでいようがいまいが、チケットの購入金額以外の費用の返金は無い、とアタマで理解はしております。


が、


帝国劇場の『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』の公演中止騒動では、




公演中止発表以前にご手配済の交通費および宿泊費のキャンセル料、またはキャンセルが叶わなかったお客様は交通費および1公演日につき1泊分の宿泊費を、弊社で負担をさせていただきます。


という発表がされましたので、


「グループ企業の東宝で、交通費および宿泊費の弁償をしたじゃない!」


と思ってしまいますよね…


せめて代役公演はできないものか?それならまだ


「レアな公演を見られた!」


と思うファンもいるだろうと思いますが、


代役公演の壁は


「あらかじめ代役が割り振られていましたが、セリフや歌唱を覚えきっていません!すみません!」


では無く、


「労災事故防止」


なのだと思います。


帝劇「ジョジョ」の公演中止についての記事によりますと、




演出上危険が伴うのは舞台装置の利用である。


大劇場の装置は大掛かりで、帝劇の場合、直径16メートルほどの廻り舞台があり、その中には大小4つのセリ(役者や大道具などの昇降装置)がある。


構造物としては高さ22メートル、地上1階から地下6階までを貫くという。


ここ10年ほどでも大きな事故が起きている。


2017年10月に新橋演舞場での「スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース」に出演していた市川猿之助が花道にある“すっぽん”と呼ばれるセリで姿を消す瞬間に衣装の左袖が装置に巻き込まれ、骨が皮膚を突き破る左腕開放骨折の重傷を負った。


2012年8月には市川染五郎(現・松本幸四郎)が国立劇場での舞踊公演中にセリから約3メートル下の奈落に転落し、右側頭部等を強打した。


かなり出血し、最悪の事態を覚悟したほどだったという。


舞台でセリフが飛ぼうが、歌詞を間違えようが、公演中に人身事故が起きた時の「取り返しのつかなさ」に比べたらいかほどのものか。


ただ、やっぱりこちらも「客」ですので、次回公演のチケットの優先購入の権利ですとか、せめてライブ配信の無料視聴クーポンコードとかを検討していただけるなら、心の傷も少しは癒えそうですけれども。