永久輝せあ ショパン回避で"男装の恋人"役って!
喜びと、苦しみの全てである君へ
主な配役
フランツ・リスト 柚香 光
マリー・ダグー伯爵夫人 星風 まどか
フレデリック・ショパン 水美 舞斗
ジョルジュ・サンド 永久輝 せあ
おおお、巷ではリストのライバル・ショパンを演じるのは水美か?永久輝か?と盛り上がっていましたが、
水美ショパン、そして永久輝は「ショパンの恋人」男装の麗人ジョルジュ・サンドという展開までは予想していなかった!
(ショパンの恋人を出すなら、音くり寿と思っていました)
引き裂かれた恋人たち
パリではF.リスト,メンデルスゾーン,ハイネ,ドラクロアらと親交を結び,ピアノ奏者として名声を高めるとともに《12の練習曲》2集(1829年−1832年,1832年−1836年)などで独自の作風を確立。
1836年には女性作家ジョルジュ・サンドと出会い,マリョルカ島やパリで共同生活を送る。その間,《24の前奏曲》(1839年),《バラード第4番》(1842年),《幻想ポロネーズ》(1846年)などの傑作が生まれるが,1847年サンドとの仲は破局を迎えた。結核によりパリで死去。
フランス七月革命を題材に「民衆を導く自由の女神」を描いたドラクロアと、
七月革命の影響下に起こった、ポーランドの民族運動弾圧の悲報を受けてエチュード「革命」を作曲したショパンは、親しい友人同士でした。
ショパンの肖像画はいくつか残されていますが、有名なのは音楽室に貼ってある肖像画の元ネタになっている、ドラクロアの手によるこの絵でしょうか。
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この絵は実は、画面右にピアノを弾くショパン、左側に目を閉じて演奏に聞き入る恋人、ジョルジュ・サンドが描かれていたのですが、
金目当てに真っ二つに切り裂かれ、別々の絵として売られる、というドラマチックな逸話があります。
現実のショパンとサンドも、数奇な恋人たちでした。
ショパン: 革命のエチュード[ナクソス・クラシック・キュレーション #カッコイイ]
「ジョルジュ」というと男性の名前のようですが、これはペンネームで、女性です(念のため)。
サンドは「資本論」を書いたカール・マルクスに心酔するほどの、社会活動に熱心なタイプであり、
代表作「愛の妖精」は、ヒロインは母親が男と家出、薬草を扱う祖母に育てられたゆえに「魔女」として疎外されるガサツな「野生の乙女」、
そんなヒロインに惚れて、愛を成就する若者、
という、今の「ぶっ飛び系ヒロインラノベ」を19世紀に書いちゃうような人でした。
ショパンは争いごとやマッチョなことは大嫌いな、いかにも芸術家肌な繊細なタイプ。
対照的な2人は恋に落ち、サンドは身体の弱いショパンを献身的に看病し、ショパンは作曲活動の円熟期を迎えます。
ショパン: ポロネーズ第7番 Op.61 「幻想ポロネーズ」[ナクソス・クラシック・キュレーション #ファンタジー]
ジョルジュ・サンドによる、ショパンの音楽評「透明な蒼」
やがてショパンは即興でピアノを弾き始めたが、それは始まったかもわからないものだった。
聴覚によって捕えられた甘美な転調に呼応して、淡い色合いが少しずつ私たちの視界にあふれてきた。
それから蒼い調べが鳴り響き、私たちは透明な蒼の中に入っていった。
2人の関係は、ショパンとサンドの連れ子との関係のいざこざなどを理由に破綻。
別れたのちのショパンは,心身ともに疲れ果て,もはや健康を回復することもなく,39歳の生涯を閉じました。
「芸術家のこの極端な典型たる彼(ショパン)は、この世に長く生きる用には作られていなかったということは確かだ。
彼はこの世では理想の夢によって燃えつくされた。」