宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

原田諒は、色恋より政治の話が好きそうで不安だ




みんなーっ、ヅカファンの敵?週刊文春の、


「政治家のインサイダー取引を告発」記事と、


「国民的アイドルのゲス不倫をスクープ」記事、


330円(税込)払って読むなら、どっち?



今回の記事は、原田諒は、「国民的アイドルのゲス不倫スクープ」記事より、「政治家のインサイダー取引を告発!」記事のほうを、本気でお金を払って読みたいと思うタイプだな、という、超しょうもない記事です。


原田諒への同類嫌悪


私はブログ村の宝塚板で、色恋の話より政治(歴史とか社会問題とか含めて)の話ばかりしている気がする。


最近も、戦争カメラマンロバート・キャパの話をしたし、「チェ・ゲバラ」には泣いた。





そんなライビュ専科だから、リンカーンとかチェ・ゲバラとか、歴史の偉人を取り上げる原田諒先生は大好きでしょう?と思われそうですが、


実は苦手です💦



原田諒先生なら間違いなし?華麗なる受賞歴



明治座7月「ふるあめりかに袖はぬらさじ」懇親会から


原田諒(はらだ りょう)、宝塚歌劇団所属の脚本家・演出家。


2012年4月、宙組宝塚大劇場公演『華やかなりし日々』で大劇場公演デビュー。


2013年、第20回読売演劇大賞 優秀演出家賞を受賞(「ロバート・キャパ 魂の記録」「華やかなりし日々」の評価により)。



2017年、第24回読売演劇大賞 優秀作品賞・優秀演出家賞を受賞(「For the people-リンカーン 自由を求めた男-」の評価により)


2018年、第43回菊田一夫演劇賞を受賞(「ベルリン、わが愛」「ドクトル・ジバゴ」の脚本・演出の成果に対して)


2020年、第75回文化庁芸術祭賞 演劇部門優秀賞・新人賞を受賞(「ピガール狂騒曲」の脚本・演出の成果に対して)


2021年、第28回読売演劇大賞 優秀演出家賞を受賞(「ピガール狂騒曲」の評価により)



なんと華やかなりし受賞歴。


演劇界のプロ中のプロのお墨付き演出家でいらっしゃる。


な・の・に


原田諒先生は、外部で演劇賞を複数受賞されている立派な演出家だと思いますが、


外部で受賞して評価されている演出家なのに、


宝塚ファンにあんまり「原田諒なら間違いなし」と思われていない


フシがありません?





宝塚ファンを号泣必至、あるいは胸キュンキュン💛させる、


お芝居で「この先生なら間違いない!」は、


オリジナル作品なら、上田久美子先生、


原作ものの潤色なら、小柳 奈穂子先生、あたり?


原田諒先生は、海外ミュージカルの演出は手堅いんだけど、彼のオリジナル脚本、ねえ。


原田諒先生は、ゴシップが嫌い?

正直、宝塚カテで求められているのは、人事の話とか、階段降りの順序とか、ジェンヌの歌唱力の話で、


宝塚カテで歴史や政治の話をしても、反応は薄い。


そりゃそうだ。読者の方は宝塚の話を読みたいわけで、素人の歴史観や政治論なんて興味ない。


宝塚ファンの女性のメイン層は、ミドルクラス以上の、ある程度生活に余裕のある層で、どっちかというと保守的な傾向が強そう・・・な印象があります。


都市部に住んで、宝塚に毎月、万単位のお金を使える時点で、現状の社会構造の中で、ある程度勝ち組として安定収入を得ている層ですよ。


「自分がこんなに貧乏なのは、社会構造の問題だ!社会を変えようぜ!」という話が、理屈ではなくて、リアリティを持って「我がごと」になるのだろうか。


「リンカーン」とか「チェ・ゲバラ」を見ると、原田諒先生は、「貧しい人がいるのは、社会構造の問題だ!社会を変えようぜ!」と、教科書に載るようなことが「我がごと」なんだろうな、と思います。


主人公の男は、自分の弱さを乗り越えて、崇高であらねば、とひたむきに努力する。パートナーの聡明な女も、それを理解して支える、よくできた女性である。


よくできた男が、よくできた女と、よいことをしようとする。


”人間の力をもってしても変えられぬ宿命などあってたまるものか──”


そして、原田諒先生は、


「情熱的な恋愛」とか、「泥沼ゲス不倫」とか、ヅカファン大好きな柴田作品の「愚かではあるが、あまりに深く愛したのだなあ」は、


「ごめん、僕、正直そっちはあまり共感できないわ」


タイプな気がする。


ニンゲンの業は肯定するものでなく、克服し、乗り越えるべきものと思っていそう。


私は、宝塚に歴史や道徳の勉強に行っているのではないのよね。学校の歴史とか、道徳の教科書では学べないことを、劇場で体験したいんだよね。


まあ、原田諒先生は、そのピュアな生真面目さが彼の無二の個性で、


宝塚の対外的に「うちはベタな恋愛ものだけでなく、硬派な社会派の演劇もやっています」をアピールするという大切な役割があるので、アリと思います。


『蒼穹の昴』は、もろ「貧しい人がいるのは、社会構造の問題だ!社会を変えようぜ!」路線で、


アマイ恋愛要素を入れたら『蒼穹の昴』の作品としてのアイデンティティーを喪失しそうな話なんだけど・・・


「グランド・ミュージカル」は「宝塚歴史ミュージカル」で終わるか、華麗なる「宝塚グランドロマン」になれるか?