宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

こんな時代でも求む!演出助手5名 劇団のホンネだだもれ募集要項

宝塚歌劇団演出助手の募集に求めるもの



会社データ

プロフィール


宝塚歌劇団は、出演者が女性だけで構成される世界でも稀な劇団です。当然ながら、女性の役だけでなく男性の役も女性が演じることになります。


男の色気漂うかっこいい男役と、男役を引き立てる娘役。男役と娘役のコンビネーションは大きな見どころのひとつです。


宝塚大劇場・東京宝塚劇場を2大拠点として大階段や回り舞台・セリ・銀橋などに象徴される壮大で豪華な舞台装置のもと、華麗できらびやかな衣装をまとい、ミュージカル、レビュー、ショーと多岐にわたる公演ジャンルを和洋両面で演じています。


1914年の初演以来、108年目を迎える中、絶えることなく精力的にオリジナル作品や海外ミュージカルの日本初演、小説や映画等を原作とした舞台化に取り組んでいます。

「出演者の高度な歌唱力」が大きなみどころとは書いていないのね。



劇団が未来の演出家に求めることは、


”男の色気漂うかっこいい男役と、男役を引き立てる娘役。男役と娘役のコンビネーション


を生かせる芝居を書けること。


そして


”大階段や回り舞台・セリ・銀橋などに象徴される壮大で豪華な舞台装置のもと、華麗できらびやかな衣装をまとった”


ミュージカル、レビュー、ショーを書けること なのですね。


地方の県民ホールでもそのままできる平面的な演出でなく、大階段や周り舞台、セリ、銀橋を駆使し、立体的に舞台を構築できる才能を求めている、と。


(御園座の『王家に捧ぐ歌』のお衣裳、ねえ)



そして、


”絶えることなく精力的にオリジナル作品や海外ミュージカルの日本初演、小説や映画等を原作とした舞台化”


劇団のやりたいことの優先順位は、


1,オリジナル作品
2、海外ミュージカルの日本初演
3、小説や映画等を原作とした舞台化


なのか?


東宝でも劇団四季でも、海外のヒットミュージカルの版権ものでも、小説・映画原作でもない完全オリジナル新作は、月に3作どころか、年に3作制作するのでも大変そう。


だのに、宝塚歌劇団がいちばんやりたいのは「オリジナル作品」!この心意気が、108年続くクリエイティブな生命力の源なのですね。


ちなみにライバルOSKのウリは?

話は変わりますが、OSK日本歌劇団さんは、演出は元宝塚の荻田浩一とか、宝塚でも仕事をしている先生とかを招聘しているせいか、どうにも「ミニ宝塚」っぽくて、宝塚と差別化できていない印象があります。



2021年OSK PR映像【OSK日本歌劇団】



OSKの魅力とは、

型にはまらない独創性

ラインダンス

ダンス

歌唱

演技

日本舞踊

殺陣

様々なジャンルを取り入れ 時代に挑み続ける


『型にはまらない独創性』をウリにしたい、のはわかった。



そして劇団員のウリは「ダンス」「歌唱」「演技」の順なのですね。


もっと


「OSK流の男役の美学」
「男役の引き立て役にとどまらない、娘役のありかた」


とかをアピールしたほうがいいような。


解散危機を乗り越えて100周年を迎えたことですし、そろそろ第2ステージとして、「不屈の精神」とか「雑草魂」PRから脱却したほうが良い気がします。


「雑草魂のレビュー」うーん・・・お金を払って見るなら、せめて山野草とか、高山植物のお花畑とかを見たいわ。


演出家のリアル

役員及び管理的地位にある者に占める女性の割合

26.3%(19名中5名)2021年度

理事 6名中女性2名、管理職演出家 13名中女性3名



2021年度の話なので、女性理事2名は轟さんと英真さん?今後も当分女性理事は英真さん1人体制なのでしょうか?


女性の管理職演出家 3名ですって。植田景子先生、小柳奈穂子先生、上田久美子先生はもう管理職待遇なのかしら?


採用実績(学校)

<大学院>

東京大学、日本大学、大阪教育大学

<大学>

京都大学、慶應義塾大学、上智大学、東京大学、日本大学、明治大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学、東京芸術大学、大阪大学

University of California San Diego

University of York



採用実績(学部・学科) 2022年 5名(文学部、音楽学部、芸術学部)

2021年 3名(教育学研究科、芸術学部、舞台芸術学部)

2020年 1名(芸術学部演劇学科)

2019年 3名(芸術学研究科、総合政策学部、農学生命科学研究科)


東京大学大学院から海外の大学まで、出身学科も文学部や芸術学部だけでなく、農学生命科学研究科など、バラエティに富んだバックグラウンドを持った演出家のタマゴが競っているのですね。


気になる初任給は?


演出助手


(月給)200,000円


嘱託契約団員(1年毎に契約を更新。契約期間は概ね3年間をめどとし、この間に適性を判断のうえ正団員としての任に応えられると認めた場合、正団員に登用)

ここ数年は、毎年1名~3名の演出助手を採用しているらしく、バウデビューかなわず辞めていく方も多いようです。


最近バウデビューする演出家さんは、デビュー作から完成度高いな!と思っていましたが、演出助手さんたちもジェンヌと同じく、厳しい選抜を潜り抜けているのですね。



他にもマイナビの演出家募集サイトには、演出家の有給休暇取得率とか、平均残業時間とか、スカステやグラフではわからない劇団のリアルが紹介されています。


演出助手に一番大切なことは?

チームワークを重視する人


だそうです。