極美、真の美を極める画家の人生に挑む初バウ!「ベアタ・ベアトリクス」
ミュージカル
『ベアタ・ベアトリクス』
作・演出/熊倉 飛鳥
19世紀半ば、イギリス。ロイヤル・アカデミーの画学生ロセッティは、アカデミーで神童と呼ばれるエヴァレット、同級生のウィルと共に、それまでの古い美術観を打ち破るべく、プレ・ラファエライト・ブラザーフッド(前ラファエル兄弟団)を名乗り創作活動を始める。
詩人のダンテを崇拝し、その著書「新生」に登場する理想の女性“ベアトリーチェ”を求めるロセッティは、帽子屋で働く娘リジーと恋に落ち、彼女の姿を描き始める。
彼らの活動はアカデミーの反発を受けながらも軌道に乗り始めるが、エヴァレットがリジーをモデルに描いた傑作「オフィーリア」によって歯車が狂い出す。
リジーこそが自分にとっての“ベアトリーチェ”だと信じていたロセッティだったが、圧倒的な画力で彼女の姿を描き切ったエヴァレットに嫉妬し、リジーとの関係にも溝が生まれてしまう。
ある時、芝居小屋の女優ジェインに魅了されたロセッティは、彼女にモデルを依頼。その絵が高く評価されたことで、ロセッティは次第にジェインに夢中になってゆく。
画家であり詩人でもあるロセッティの人間味溢れる波乱の人生に迫り、彼の代表作「ベアタ・ベアトリクス」が生み出されるまでの愛憎渦巻く人間模様を描きあげた挑戦的なミュージカル作品。
なお本作は、演出家・熊倉飛鳥の宝塚バウホールデビュー作となります。
紅子:大阪万博アンバサダー&ダイキンCM5人衆から、4人目のバウ主演!極美愼くん、おめでとうございます!
で、
プレ・ラファエライト・ブラザーフッド(前ラファエル兄弟団)
って何?
『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』予告
こーゆー兄弟?
管理人:19世紀半ば、イギリス美術界はとにかく「真面目が肝心」
模範は「ラファエロ」の聖母子像みたいな、アレ。
美術学校の教師、展覧会の審査員、とにかくジジイどもは頭が固い!古臭い!ダセエ!
ラファエロ、ラファエロ、うるせえ!
原点回帰だ!
ラファエロ以前にも、中世美術とか、ダ・ヴィンチとか、ミケランジェロとか、いたろーが。
宙組公演『白鷺(しらさぎ)の城(しろ)』『異人たちのルネサンス』初日舞台映像(ロング)
ラファエロ以前の、ルネサンス精神に戻ろうぜ!の精神よ。
一般には「ラファエル前派」と呼ばれているわね。
ラファエロ以前の初期イタリア画家の伝統と技法への復帰を提唱,中世の敬虔(けいけん)な宗教性を絵画的に再現することを理想とし,アカデミズムに対抗した。
紅子:中世の敬虔な宗教性、ねえ。結局マジメ路線?
管理人:で、エヴァレットがリジーをモデルに描いた傑作「オフィーリア」
がこれ
紅子:この女の人、森で昼寝?
管理人:恋に破れ、精神のバランスを崩して川に落ちて水死した女の絵よ。
内大臣である父の命令で王子ハムレットの求愛を退けたあと,彼からじゃけんな仕打ちを受け,父の横死も重なって錯乱に陥り,小川で水死する。
ロマン主義的批評家たちが彼女の清純をたたえ,その悲愴美を強調
紅子:錯乱状態で川に落ちて死んでるのに、”彼女の清純をたたえ”って・・・
管理人:画家であり詩人でもあるロセッティの人間味溢れる波乱の人生に迫り、彼の代表作「ベアタ・ベアトリクス」
イタリア中世末期の大詩人、ダンテの詩に出てくるヒロインで、
この絵は、ベアトリーチェがまさに「死ぬ瞬間」を描いているんだって。
イタリア中世末期の大詩人ダンテが『新生』『神曲』などに詩的に描いた女性。
ダンテとベアトリーチェがそれぞれ9歳のときに初めて出会い、さらに9年後にまた巡り会ってダンテは詩的霊感を受けるが、まもなく彼女は亡くなってしまう。
紅子:美人薄命・・・というか、この人たち、死んだ女ばっかり描いてるの?
管理人:まあ、そのあたりの事情が、今回のお話の根幹に関わるので、今日はここまで。
紅子:意味深・・・アンバサダーバウ主演組で、ノー天気なコメディ貰ったの縣くらいね。
薔薇戦争、ナチス、死んだ女の秘密・・・