鷹翔初バウ漂う村上春樹版「巡礼の年」の予感『夢現(ゆめうつつ)の先に』
2023年宝塚歌劇公演ラインアップにつきまして、【宝塚バウホール公演】の上演作品が決定しましたのでお知らせいたします。
宙組公演
■主演・・・鷹翔 千空
◆宝塚バウホール:2023年1月5日(木)~1月16日(月)<一般前売:2022年12月10日(土)>
座席料金…全席5,500円
バウ・ドリーミング
『夢現(ゆめうつつ)の先に』
作・演出/生駒 怜子
悪夢にうなされるのが日常となっていた“僕”。
いつものように夢をみて、いつもと同じ終わりを迎えようとした時、突然声が聞こえた。
“彼”は自分の夢に招待しようと、強引に“僕”を連れ出してしまう。
“僕”とは正反対の、鮮やかな色と楽しげな音楽に彩られた“彼”の夢。
そこには、“僕”が密かに想いを寄せる“彼女”とそっくりな女性の姿も。
“彼”は一体何者なのか。
なぜ“僕”は何度も同じ夢を見るのか。
夢と現が交差する中、真面目に生きようともがく“僕”が辿り着く先は……。
なお本作は、演出家・生駒怜子の宝塚バウホールデビュー作となります。
・・・あのー、みなさま。
私、この作品紹介?あらすじ?、10回読んでもわかりません💦
誰かわかった方がいらっしゃいましたら、SNSで考察を披露してください(泣)私とりあえずお風呂に入ります。
・・・
“僕”
”彼”
“僕”が密かに想いを寄せる“彼女”とそっくりな女性の姿。
“僕”とは正反対の、鮮やかな色と楽しげな音楽に彩られた“彼”の夢。
・・・
村上春樹?『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』?
そういえば、同作のタイトルに出てくる「巡礼の年」って、今花組でやっている『巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜』キーとなるリストの作品集『巡礼の年』のことでした。
リスト 《巡礼の年 第1年:スイス》 S 160 8 郷愁 ル・マル・デュ・ペイ
リストの深淵な精神世界を聞きながら、村上春樹の引用をどうぞ。
あの時死んでおけばよかったのかも知れない、と多崎つくるはよく考える。
そうすれば今ここにある世界は存在しなかったのだ。
それはとても魅惑的なことに思える。
ここにある世界が存在せず、ここでリアリティーとみなされているものがリアルでなくなってしまうこと。
この世界にとって自分がもはや存在しないのと同じ理由によって、自分にとってこの世界もまた存在しないこと。
しかし同時に、なぜ自分がその時期、それほどぎりぎりのところまで死に近づかなくてはならなかったのか、その理由もつくるには本当には理解できてきない。
多崎つくる本人にも理解できていないことを、読者にぶん投げられても
知らんがな。
今日、短い午睡から覚めた時、〈顔の無い男〉が私の前にいた。
「肖像を描いてもらいにきたのだ」顔の無い男は私がしっかり目覚めたのをたしかめてからそう言った。
「顔の無い男の肖像を描いてください。」
無茶ぶりにもほどがあるで。
入道雲が不意に掻き曇ろうが、外でセミがメスを求めて絶叫しようが、選挙カーがわめいていようが、そこだけ気温も湿度も、音響すらも無さそうなモノクロの精神世界で、
とめどなく肥大した自我をもてあましている、超めんどくさそーな”僕”が、いつ終わるとも知れぬ独白をウダウダ、グダグダ、グルグルとくりひろげそーな悪寒。