心中・恋の~”フィナーレ無し”よりも気になったこと
主要3人、上方のアクセントに悪戦苦闘?
やっとこさスカステで『心中・恋の大和路』の初日の模様を拝見しました。
映像だけの印象ですが、主要な登場人物のセリフのイントネーションが、気になって気になって・・・
お話の舞台は、「今から300年前の大坂」なのですが、舞台映像を見た印象だと、
主要3人のセリフが特殊なイントネーションで、
ここ、どこ?感が。
※香川県民のお前が言うなですが。
亀屋忠兵衛 和希 そら(岡山県岡山市出身)
梅川 夢白 あや(東京都杉並区出身)
丹波屋八右衛門 凪七 瑠海(東京都世田谷区出身)
うーむ。
※前回上演時主演の壮一帆さんは、兵庫県川西市出身。
主要演者の3人、普段の標準語のセリフのイントネーションとは全く違うアクセントに、悪戦苦闘していらっしゃるのだと思います。
うどん県民の私にも気になってしまうくらいなので、
シアタードラマシティでご覧になる関西弁ネイティブのお客様には、アクセントが気になって、いまいち芝居に入り込むのを阻害される方がいらっしゃるかもしれません。
方言って難しくて、文字にしたときにわかるボキャブラリーや語尾の違いよりも、「イントネーション」の違いが大きい。
和希さんの出身の岡山って、隣は兵庫県で、地理的に見ると関西弁に近そうなのですが、
岡山は言語学的には「東京式アクセント」
「京阪式アクセント」とはだいぶ違って、名前どおり標準語のイントネーションに近いのです。
くわしくはこちら
※香川は「讃岐式アクセント」という、近畿との古い時代からの交流の影響で、京阪式のアクセントが根付き、
近代以降本場大阪の関西弁がどんどん変化したのに対し、田舎のうどん県には、大阪ではもう変わってしまった昔ながらの関西弁のイントネーションが残っている、生きた化石のような特殊なエリアなのです。
芝居の魅力はイントネーションだけではないと思うのですが、こういう芝居は「イントネーションを気にせず、のびのび演じてください」というのも違うと思うので、
頑張れ!
※フィナーレ無しについては、この芝居に限っては、時代によって善悪が変わる政治犯とかではなく、現代でも大罪にあたる公金横領を犯して、逃亡中に死亡しているので・・・
「被疑者死亡のまま書類送検」⇒「2人は天国で幸せになりましたの舞」
個人的にはこの流れで「よかったねえ」と言い難いので、これでいいです。
(300両、結局お父さんが田畑を売って、親戚からかき集めて弁済したのだろうか。)