宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

個人がチケットを転売しても違法になる?





最近では、お客様のご理解を前提とした弊社の対応や、公式リセールサービスを悪用した不正転売と思われる事案も複数確認しており、現在所轄の警察署への相談を行っております。


こうした事案においては、購入者が、出品者から虚偽の申請を行うよう指示されるなど、購入者が思わぬ犯罪・トラブルに巻き込まれるだけでなく、購入者自身の行為が罪に問われる可能性もございますので、くれぐれも転売ウェブサイト等でのチケット購入はおやめください。






チケット不正転売禁止法は、国内で行われる映画、音楽、舞踊等の芸術・芸能やスポーツイベント等のチケットのうち、興行主の同意のない有償譲渡を禁止する旨が明示された座席指定等がされたチケットの不正転売等を禁止する法律です。


不正転売とは、興行主に事前の同意を得ずに反復継続の意思をもって行う有償譲渡であって、興行主等の販売価格を超える価格で特定興行入場券を転売することを意味します。


禁止される行為は、「特定興行入場券(チケット)を不正転売すること」、「特定興行入場券(チケット)の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けること」


違反したときの罰則は、1年以下の懲役、若しくは100万円以下の罰金、又はその両方が科されます。


チケットの転売は、業者だけでなく個人であっても、反復継続の意思をもって、販売価格を超える価格でチケットの転売が行われていれば、「不正転売」に該当し、罰則の対象となるそうです。


チケットを転売したら、即違法、というわけではなく、



・興行主が、事前にチケットをさばくことについて同意している場合


・反復継続する意思が無い有償譲渡


・興行主等の販売価格を超えない価格で転売



これらの場合は、法律には反しないということになります。(ただし、そのチケットで入場できるかは別の問題なので、公式チケットトレードリセール「チケトレ」をご利用ください。)



会がさばくチケットは、転売ではなくて、劇団公認の販売委託のような扱いの、「お客様のご理解を前提とした弊社の対応」なのだと思います。



個人が年に何度か、複数枚当選したうち、前方の席だけ見にいって、後ろのほうの微妙な席は転売する、くらいなら、


「「反復継続する意思が無い」有償譲渡なので、「不正転売」に該当しないのか?


NHKが法律を所管する文化庁の担当者にインタビューした記事によると、




(記者)

「業として」というと、個人が数回やっても罰せられないということですか。


(担当者)

「そこは今後の捜査機関や司法の判断になってきます。ただ、他の法律(薬事法違反)ではありますが、2か月の間に2回違反をしたケースも“業”と認定されています」


「何十回、何百回も転売しなければ罰せられないというものではないと認識しています。そこを勝手に甘く見積もって、転売している人が多いと考えています」


(記者)

ファンが、大量のチケットを購入して、最良の席以外転売したらどうなんでしょうか。


(担当者)

「不要になったチケットを定価以上で何枚も転売すれば、取締りの対象になる可能性があります」


だそうです。


劇団が公認した方法でリセールチケットを買うのは問題ありませんが、リセールチケットを「転売を目的として」買ったとみなされると、


「特定興行入場券(チケット)の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けること」


に該当し、罪に問われる可能性があります。


最近、「チケトレ」で購入したチケットの引き取り方法が、


【チケトレ登録済みの氏名が確認できる顔写真付きの本人確認書類】必須になったのは、リセールチケットの転売目的の購入が横行しているのでしょう。




いっそ、SS席は定価30,000円でも売れるのでは?


世の中に流通する転売チケットがすべて定価以上で取引されている、というわけでもなく、良席でない場合や公演の人気度によっては、定価以下でも買い手がつかない公演もあるようです。


世の中は「需要と供給」、宝塚のSS席が3万円~10万円で転売されるのは、それだけの市場価値がある席と認識するファンがいるから。


いっそ、SS席は定価30,000円でも売れるのでは?とも思います。劇団だってそのほうが儲かるでしょう。


でも、SS12,500円  S9,500円  A5,500円 B 3,500円 という価格帯を守り続けているのは、


富裕層だけでなく、多くの人たちが足を運べるようにしたい、SS席でジェンヌのキラキラを浴びる機会を奪いたくない、と言う矜持だと思います。


転売が横行し、チケット1枚に数万円払えるファンしか見られなくなったら、ファミリー層や学生に手が届かなくなる。


その業界はますます閉ざされたものになり、未来のファンの、未来のジェンヌの裾野を狭めてしまう。


くれぐれも、転売ウェブサイト等でのチケット購入はおやめください。