芹香お披露目はカリオストロ伯爵!『パガド』『Sky Fantasy!』
ミュージカル・ノワール
『パガド』 ~世紀の奇術師 カリオストロ~
原作/アレクサンドル・デュマ・ペール「Joseph Balsamo」
脚本・演出/田渕 大輔
“パガド”とは、タロットカードの一枚目、“奇術師”のカード。
18世紀の南仏。ロマの青年ジョゼフは、人の未来を予見する“不思議な力”を持つ母を魔女として処刑した、ド・モンターニュ子爵に復讐するため、母親譲りの“力”を使い、ある大勝負に打って出る。
彼の持つ“力”とは、当時ウィーンのドクトル・メスマーが提唱していた“催眠療法”。
ジョゼフは自身を“カリオストロ伯爵”と名乗り、難病に苦しむ貴族らを治癒しながら欧州を行脚、各地で名声を轟かせる。
そして再び訪れた南仏で、彼はある子爵から秘密裏に往診を請われることに。
その子爵こそ、彼の宿敵であるド・モンターニュ。そして引き合わされた患者は、マリー・アントワネットに生き写しの美しい令嬢だった…
アレクサンドル・デュマ・ペール作のピカレスク小説を元に、稀代の奇術師と名高いカリオストロ伯爵の愛と復讐を描く、ドラマティックなミュージカル作品。
なおこの公演は、宙組新トップコンビ芹香斗亜と春乃さくらの大劇場お披露目公演となります。
タロットカードの一枚目、“パガド” 英語では” The Magician”のことですね。
正位置の意味は、
”起源、可能性、機会、才能、チャンス、感覚、創造”
などの意味を持つそうです。
カリオストロ伯爵とは
フランス革命直前に暗躍した、魔術師、錬金術師、治療術師。
自称、フリーメーソン(謎の秘密結社)の幹部、らしい。
冒険家と言うよりは、少年ジャンプに出てきそうな冒険児。
幼名ジュゼッペ・バルサモ(Giuseppe Balsamo)。
シチリア島パレルモのリボン商人の家に生まれ,数々の非行を重ね、入った学校はすべて退学処分をうける。
放浪の後、「東方生れの伝説的な王子アシャラ」という高貴な血筋を詐称する山師として、世に登場した。
魔術をもって病人治癒,死者蘇生を行うと称し、ヨーロッパ諸国を巡遊。
君主たちが競って招き、司教たちが怖れ、芸術家たちが肖像を描き、医師たちが憎み、女性たちが憧れた稀代の魔術師ー
『最後の錬金術師カリオストロ伯爵 』(岩浪現代文庫)
イアン マカルマン (著), Iain McCalman (原名), 藤田 真利子 (翻訳)
によると、
敵はたくさんいた。
世紀の愛人カサノヴァは、カリオストロ伯爵を激しく妬んでいた。
ロシアの女帝エカテリーナは、彼を絞め殺したいと思っていた。
ドイツで最もあがめられた詩人ゲーテは、彼への憎しみで気も狂わんばかりだった。
フランスのルイ16世は、彼を危険な革命家として迫害した。
マリーアントワネットは、ダイヤの首飾り事件に巻き込んだ彼を死ぬまでバスチーユに閉じ込めておきたいと望んだ。
教皇ピウス6世は、彼をカトリック教会存続に関わる脅威だと告発した。
紅子:・・・出てくる名前が、いちいちビッグネーム過ぎませんか。
管理人:田渕先生は、「鬼も、物の怪も、神も、仏も信じませんよ私は!」キャラが最終的に「天神様」になる設定の『応天の門』とか、
剣と魔法の時代から化学の時代への過渡期に、錬金術師を見事に”演じた”カリオストロ伯爵とか、
誰よりもリアリストでありつつも、人々の心も魅了する「スター」を演じてしまう役回りになるキャラがお好きですね。