宝塚の夢の舞台の裏側に
(株)宝塚舞台では、宝塚大劇場の大道具、小道具、楽屋係等のスタッフを募集しているそうです!
(株)宝塚舞台のお仕事は、同社の公式HPによると
公演業務には
舞台進行担当(舞台転換の進行・出演者の誘導・舞台転換の安全確認)、
大道具担当(舞台転換・舞台機構の操作・セットの組み立て)、
小道具担当(舞台転換・出演者へ小道具の受け渡し・修理)、
照明担当(照明のオペレーション・スポットライトのオペレーション・電飾の管理)、
音響担当(PA・SE製作)、
衣裳担当(衣裳の着付け・衣裳の手直し)、
床山担当(かつらの結髪・手直し)
などがあります。
製作業務には
大道具担当(大道具装置の製作)、
幕類担当(道具の装飾・カーテン類の縫製製作)、
小道具担当(小道具のデザイン考案・製作)、
背景担当(装置、幕への描画)、
電飾担当(装置などに電飾の取り付け・オペレーション)、
衣裳担当(衣裳の製作・手直し)
などがあります。
(株)宝塚舞台の従業員数 は、446名(2022年4月1日現在)。
ここには、ジェンヌや演出家や作曲スタッフは含まれていません。
同業他社と比べると、
『劇団四季』の四季(株)の従業員数が 、313名 (2021年12月末日時点)。
歌舞伎の舞台を作成する歌舞伎座舞台(株)の従業員数が、83名(2020年12月末現在)。
四季や歌舞伎座は宝塚とは運営体制が違うでしょうし、外注している業務もあるのでしょうが、宝塚の舞台に専属で関わる人員の豊富さが際立っていますね。
宝塚の夢の世界の維持のために、ジェンヌよりも多くの方々が情熱と技術とアイデアを注ぎ込んでくださって、あの絢爛豪華な舞台が生まれているのですね。
個人的に印象的だったのは、(株)宝塚舞台の会社概要に
”一般建設業許可 兵庫県(般-27)第301482号”
と表記されていること。
確かに(株)宝塚舞台のスタッフを動員すれば、家が建てられるし、内装も、電気工事もできそうですね。
一般建設業許可が必要なのは、国土交通省のHPによると
[1]建築一式工事については、工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事
●「木造」…建築基準法第2条第5号に定める主要構造部が木造であるもの
●「住宅」…住宅、共同住宅及び店舗等との併用住宅で、延べ面積が2分の1以上を居住の用に供するもの
[2] 建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事
・・・そうですよね、宝塚の大劇場の舞台って、舞台上に数千万円クラスの住宅を建築しては、解体するようなものですよね。
宝塚の舞台を見て、脚本がトンチキとか〇〇さんが音を外したとか、色々思うことがありますが、「セットも衣装もしょぼかった。夢を見られなかった」という感想を持ったことはありません。
シンプルなセットやお衣装でも、デザインが凝らされており、細部のディテールの粗を感じたこともない。
そんな豪奢な夢を、某夢の国の入園料よりも安いお値段(立ち見なら2,500円)で見せてくださる。
夢の舞台を作っているすべての方へ、感謝の念でいっぱいです。