宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

エドガー・アラン・ポーの一族の物語だね



『My Last Joke-虚構に生きる-』

作・演出/竹田 悠一郎   


抒情溢れる詩や短編小説により、後世の作家たちに多大な影響を与えたエドガー・アラン・ポー。1809年アメリカ、ボストンに生まれ、数多の詩や短編小説を書き続け、生活のため時に雑誌編集者ともなった彼が、作家として本当に描きたかったもの、人生で追い求めようとしたものは何なのか……。

彼の作品に残る言葉の数々、彼の妻となるヴァージニア、彼の人生や作品に関わる作家や編集者たちとの関係を軸に、自らの運命を自覚した上で、その運命に挑み続けた人生を鮮やかに描き出す。      



主な配役

エドガー・アラン・ポー 天飛 華音

ヴァージニア 詩 ちづる



エドガー・アラン・ポー は幼い頃両親を亡くしました。裕福な商人に引き取られたので、子供時代は十分な教育を受けられたのですが、


育ての親に勘当されてからは、金銭面の苦労が絶えなかったそうです。


誇り高い性格と飲酒癖のため失敗を重ね、純文学路線の詩作を理想としながらも、売れ線の評論や小説の執筆に大半の労力を奪われ、最後は酒が原因で行き倒れのような死を迎えました。享年40歳。



妻となるヴァージニア( 詩 ちづる)はポーの従兄妹であり、結婚当時ポーは27歳、ヴァージニアは13歳だったけれども、結婚誓約書には21歳と記されていた・・・


まあ、19世紀前半、日本では江戸時代に活躍した方ですからね。



詩 ちづる、13歳のヒロイン!(宝塚版では21歳設定にするのでしょうが)





管理人:さて、シャーロック・ホームズには、偉大な兄がいます。


紅子:宙組版ホームズで凛城きらが演じたマイクロフト・ホームズのこと?


管理人:血縁関係ではなくて、文学史上の兄です。


彼の名は、オーギュスト・デュパン


エドガー・アラン・ポーの短編推理小説に登場する架空の人物。


彼こそ、「世界初の名探偵」なのデス。



紅子:知らんなー。


管理人:オーギュスト・デュパンが初登場する作品が、かの有名な


「モルグ街の殺人」


史上初の推理小説と名高いのですが・・・


紅子:文学史上名高くても、ホームズに比べたら、知名度は100分の1?1000分の1?


管理人:読んだことあります?


紅子:無い。


管理人:『My Last Joke-虚構に生きる-』を鑑賞するうえでのキーになるかも知れませんよ!


読むのがめんどくさい貴方の代わりに、森鷗外翻訳版「病院横町の殺人犯」を読んでみたら、


江戸時代のミステリーを明治の文豪が訳した代物なのに、意外と?面白かったのでご紹介いたします。


森鷗外翻訳版は著作権が切れておりますので、下記サイトで無料で読めます。




(以下、ミステリのネタバレ注意)




あらすじ

「モルグ街」のアパートメントの4階で起こった事件で、二人暮らしの母娘が惨殺されたのだった。


娘は首を絞められ暖炉の煙突に逆立ち状態で詰め込まれていた。


母親は裏庭で見つかり、首をかき切られて胴から頭が取れかかっていた。部屋の中はひどく荒らされていたが、金品はそのまま。


さらに奇妙なことに、部屋の出入り口には鍵がかかっており、裏の窓には釘が打ち付けられていて、人の出入りできるところがなかった。


また多数の証言者が、事件のあった時刻に犯人と思しき二人の人物の声を聞いており、


一方の声は「こら!」とフランス語であったが、


もう一方の甲高い声については、ある者はスペイン語、ある者はイタリア語、ある者はフランス語だったと違う証言をする。








ヒント1


・死体は人間離れした怪力で痛めつけられていた。


・犯人の逃走には、常人離れした運動能力が必要


・犯人と思しき人物の声のうち片方は、フランス人にもイタリア人にもスペイン人にも理解不能な言語を話す。














ヒント2


・日本では「猩々怪」というタイトルがつけられたことがある。















ヒント3


殺人犯は「犯人」ではない












紅子:なんのこっちゃ・・・正解は?



管理人:殺人犯は、「オランウータン」でした!



紅子:史上初の推理小説は、いきなり反則技かい!