新人公演って本当に面白いのか?
宝塚ブログを何年も運営しておりますと、記事のビュー数によってある程度「この話題に対するファンの注目度」が見えてきます。
通常は「人事ネタ」についてはビュー数が跳ね上がり、「本公演の観劇感想記事」はそれほど需要がありません。
「新人公演の感想記事」はなおのこと、ビュー数が少ない傾向があるのですが、
この記事のビュー数は、本公演の観劇感想記事並みに伸びて、びっくりしています。
新人公演を見ることって、なんで面白いのでしょうね。
新人公演とは高校野球のようなもので、本公演のメインキャストは、新人公演や別箱で複数回主演をこなしたジェンヌが務めるいわばプロ野球。
ごくまれにいる「超高校生球児」はともかく、高校野球がプロ野球を超えるわけがない(しょっちゅう超えられたら、プロって何だ。)
でも、不思議と「新人公演は技術が下手っぴだから、もう次の新人公演の配信は見ない!」とは思わないのは何でだろう?
・高校野球の「負けたらもう次の試合に出られない!」必死さのような、たった一夜の公演にかける熱量に胸を打たれる。
・次代のスターが生まれるのは、今夜かも知れない、というワクワク。
いろいろあると思います。
個人的な一番の楽しみは、
・知らないジェンヌが、知っているお話の、知っている役をやっている。
ことです。
管理人が公演評をUPする際のルーティンは、
宝塚大劇場千秋楽の配信を見て、主にストーリーについての感想、というか「独自の解釈」を書き、
新人公演の配信を見て、「管理人が感じた、本役と新人公演の役づくりの解釈の違い」について語る、というパターンが多いです。
本公演に路線として出ているジェンヌさんについては、ファンの間でも「歌うま」「キラキラスター」など、芸風や技量についての認識が共有されていて、ファンは既成のイメージにそぐわないことは滅多に言いません。
新人公演で初めて大きなお役、セリフをいただいたようなジェンヌを見た時、彼女の芸を形容する言葉は、自分で一からひねり出さねばなりません。
「え、それって個人の感想ですよね?」
「そうですよ!」
まだ、「個人の感想」しか言うことが無い!
うぶな心で、まだ共通のイメージがついていないフロンティアを開拓するのって、ワクワクするのです。