和希そらのラスト・ダンスを称えて
『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』と『FROZEN HOLIDAY(フローズン・ホリデイ)』の東京宝塚劇場の千秋楽を拝見しました。
クリスマスソングとお正月ソングに溢れた『FROZEN HOLIDAY』を、2024年2月11日に聞くとさすがに「時期に合わない」感を感じるかな、と思っていました。
考えてみれば、日本以外のアジアの国では、今年のお正月は2月10日(土)に祝う国が多数ですし、
キリスト今日関係でも、ロシア正教ではユリウス暦という暦を今でも採用しているため、クリスマスは1月7日と定められています。
年が明けてからクリスマスを祝うのも、2月の「ハッピーニューイヤー!」も、別に時期遅れでもないのですね。
はなむけのラスト・ダンスは、誰だって退団者オーラに満ちて感慨深いものですが、
和希そらのラスト・ダンスは、神々の山嶺のように冷たく澄んでいた。
チンギスハーンの出生を語る神話の冒頭にある
「上天より命ありて生まれたる蒼き狼ありき。その妻なる惨白き(なまじろき)牝鹿(めじか)ありき」
俗世を超越した惨白きオーラをまとい、神々の山嶺を駆け抜けていった牝鹿よ。あなたが磨き上げた至芸に、心から敬意を。