宝塚 自粛して×3 つらいよ~♪ メタ替え歌とエルハポンの女官たちとピカソ
自粛して 自粛して 自粛して つらいよ~♪
えーっと、何が起きているかといいますと
財部亮治さんという方がゴールデンボンバーの大ヒット曲「女々しくて」をもとに
替え歌「自粛して」を作成。
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ネットでバズる
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「「自粛して」を歌ってみた」動画が流行る
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まさかのゴールデンボンバー本人が替え歌をカバー
著作権はどこに(笑)
蛇足 「絵はどこに」 ラス・メニーナス(女官たち)
これだけだとあれなので、いつもの思い付き脱線コーナー。
このメタ展開(メタとは、例えば宝塚のお芝居の中で、キザなキャラに対してアドリブで「お前宝塚みたいな奴だな」とツッコミを入れるようなこと)で思い出したのが、偉大なるスペインの画家、ベラスケスとピカソの関係
エルハポンの時代から少し後、宮廷画家ベラスケスがカンバスに永遠に閉じ込めた、
スペイン王家の栄光の最後の輝き「ラス・メニーナス(女官たち)」。
解説は下記の記事で↓
この絵、画家本人は絵の中(画面左の黒い服の人)にいます。彼は誰を描いているのでしょう?
中央の王女を描いている、という説もありますが、
私は画家は中央の鏡の中に映っている(つまり画面のこちら側にいる)国王夫妻を描いていたのでは、と思います。
普通絵画は「画家の視線」で描かれるわけですが、
この絵では「絵のモデルの視線」で見た風景を描いている。
つまり「描かれているのは、私?」という、ミステリーでいう「犯人は実は探偵でした」的なトリックを秘めた絵ではないかなあ、と。
ベラスケスの後継者としてのピカソ
パブロ・ピカソは、キュビズムの創始者として、生前からもう美術史の教科書に名が残ることは確定しておりました。
Wikiより
キュビスム(仏: Cubisme; 英: Cubism「キュビスム、キュービスム」、立体派)は、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始され、多くの追随者を生んだ現代美術の大きな動向である。それまでの具象絵画が一つの視点に基づいて描かれていたのに対し、いろいろな角度から見た物の形を一つの画面に収めた。
画家人生の後半、ピカソは「ラス・メニーナス」をモチーフに、ピカソなりに再解釈、再構築した作品をいくつも描いております。
「ラス・メニーナス」は宮廷画家による王族の絵、という、前近代的絵画の集大成にして、実は
・印象派を思わせる筆致(例えば王女の衣裳は近づくと太い筆でさっと描かれているのに、遠目に見ると布の質感が写真よりもリアルに伝わる)
・「一つの視線」からの解放
という、近代を既に内包している。
キュビズムだって、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラック、2人の天才によってのみ創始された訳でなく、偉大な先人たちの美の追及の歴史の上にある、ということを言葉でなく絵で書いたんだろう、と思う。
まとめ
リスペクトしあう先に、面白いものが生まれる