発表!ライビュ専科大賞2020 コロナ禍からの「再生」を考える
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紅子:皆様、いかがお過ごしでしょうか。この激動の2020年、お疲れ様でした!
管理人:本当に、日々舞台の幕があがる奇跡に感謝!
では皆様お待たせしました(?)、2020年ライビュ専科大賞!
まず、管理人特別賞の発表です。
管理人特別賞:はいからさんが通る
鑑賞:配信3回、ライビュ1回
管理人:いやー・・・この作品が2020年にあのような形で上演されたことで、
作品の少尉と紅緒を引き裂く「戦争と関東大震災」が、コロナ禍の現実と奇しくもシンクロする奇遇、
フィクションの作品の登場人物も、リアルな観客も、一寸先が見えない中で共に必死に生きていることへの共感。
管理人の人生で初めて「宝塚友の会」に入会して、チケットを手配して大劇場公演に遠征に行く予定だったけど、直前に公演中止になっちゃってさ。会いたくて会えなくて震えていたなあ・・・
やっと再会したムラ楽のライビュ、開始5秒でなぜか涙が溢れちゃったんだよね。思えばあれは華さんの退団オーラだったのかなあ・・・
紅子:私もこのころ「よもや、失業の危機?!」だったもんね・・・
3位:雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』
鑑賞:生観劇1回(宝塚大劇場)スカステ中継1回
紅子:ポエム書きなぐったわねえ・・・
管理人:やっぱりライビュを3回見るよりも、1回の生観劇のほうが、受ける情報量が圧倒的よねえ。
都市部のファンの方の、同じ公演を複数回観劇して、隅っこの下級生の演技にまで目の行き届いた、情報量豊富な観劇感想を見るたびに、自分は舞台を見る目が全然足りないと実感するわ。
紅子:小池先生の、”男役の痩せ我慢の背中”の美学の集大成だったわねえ。
管理人:年を取ってくるとねえ、1幕の青春のバラの花を敷き詰めたあのシーンよりも、
2幕の夢破れて、それでも矜持を持って背筋を伸ばしている、秋の夕暮れの名残のバラの美しさが浸みるのよねえ。
4位:『ピガール狂騒曲』
〜シェイクスピア原作「十二夜」より〜
鑑賞:ライビュ1回
管理人:芸術祭賞受賞、おめでとうございます!
紅子:え、芸術祭賞受賞で4位?
管理人:いやね、予告から本記事をUPするまでの間に、芸術祭賞受賞のニュースを聞いて、正直迷っちゃったんだよね。
シェイクスピアの世界を、20世紀初頭、ロートレックやミュシャがポスターに留めたあのパリに見事に「置き換え」、男役珠城に「男装の麗人」をさせたアイデアの勝利だよね!
ただねえ・・・ガブリエルのモデルとなったガブリエル・コレットは実在して、夫のゴーストライターから抜け出して、フランス文学史上初の「女子学生の百合もの」を書いたり、あのオードリーヘップバーンの才能を見出したすごい人。
ホントに男装の麗人の恋人がいて、「男でも女でも、どっちでもいいじゃない!」を実践した人なのよね。
それを想うと、あのラストの展開、もうちょっとなんとかならんかったのか・・・という惜しさが。
5位:『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』
鑑賞:配信2回
管理人:謝先生、全体に事件は舞台の裏で起きた「設定」になっていて、舞台の上でドラマが動いていないじゃないですか。
愛月さん演じる管武将軍(かんぶしょうぐん)は、暴君の気まぐれでいきなり子殺しを命じられるように見える。
「子殺し」というテーマだけで2時間の芝居になるほど重いテーマなのに、それは他のエピソードと並列であっさり処理される。
せめて丹 礼真(礼)さんに、軍を脱走してでも、子殺し阻止のため動いて欲しかったです。
大賞:宙組『アナスタシア』
生観劇1回、配信1回
管理人:「アナスタシア」という名は「再生」、「ディミトリ」とは古典ギリシア語で「母なる大地」を意味する「デメテル」に由来するそうですが、
ブロードウェイではアナスタシアがタイトルロールであるこの物語を、男役主体の宝塚版として、うそにまみれた人生を送ってきたディミトリの「再生」の物語として見事に成立させた、稲葉先生の潤色の手腕に拍手!
例のシーンを描いた絵があって、キャプションに「ディミトリとロシアの地母神との聖なる結婚」というキャプションがあっても私は驚きません。
最近リアル男性どころか、宝塚でもレアになってきた、男役の「やせ我慢の背中」の美学を魅せた真風氏。
星風さんの、ロシアの大地の土着の地母神のようなアナスタシアは、花總さんシシィのような、語り継がれる当たり役となるでしょう。
紅子:あー、クスミティーの「アナスタシア」☕、ライムの香りがさわやかで美味しい♪
いやー 結果を見ても驚きません(ニヤニヤ)♪ こんちゃんさん、ある意味礼さんの「ロミジュリ」と年度が分かれてよかったね
紅子 🔨 ぱっかーん 管理人
2020年を振り返って
紅子:いやーなんだかんだあって、2020年は各組1回は大劇場公演を回せたのね。よかったー
管理人:今年は生観劇体験は2回だったんだけど、考えたら2019年以前も生観劇は年に2~3回だったから、あまり変わっていないや。
それどころか、昔はうどん県では東京宝塚劇場千秋楽公演のライビュすら、やったりやらなかったりで、ライビュのために片道2時間以上かけて別の県まで遠征、という状況だったのよね。
紅子:もういっそ、ムラに遠征したほうがよくね?
管理人:それが最近は、県内で別箱のライビュも中継してくれるようになったり、
仕事の時間休をとって、職場の駐車場の車内で配信を見て、しれっと職場に復帰、ということまでできるようになって、
地方民にはある意味恩恵のほうが多かった・・・
劇団様、コロナ禍が収束しても、配信は続けてくださいね!いつか、全ツができる日に備えて、地方在住のファンをつなぎ留めておくためにも!