宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

明日海りお『ポーの一族』上演の少女マンガ史への貢献




最新のタカラヅカ体験をオンライン会場にて!


最新技術VR・ARでSS席最前列中央気分!



【公式】『NOW! ZOOM ME!!』特別無料版VR映像「TO THE NEXT TAKARAZUKA―挑戦しつづける宝塚歌劇―」


ほっとくとスターの足しか見えませんが(笑)


スマホの方は画面を傾けてみて!


PCの方はカーソルで画面をぐりぐりしてみて!


管理人の憧れ、SS席最前列中央気分!、右見ても左見てもスターだらけを体験できます!


(画面がカクカクする場合は、「設定」から解像度を落としてください)



【公式】『ピガール狂騒曲』特別無料版VR映像「TO THE NEXT TAKARAZUKA―挑戦しつづける宝塚歌劇―」


宝塚歌劇コラボレーション


フォトグラファー レスリー・キー氏や
「漫画」とのコラボレーションをご紹介!
ファッションブランドとのコラボレーショングッズも「オンライン会場でお買い上げ」できます!!


「漫画」とのコラボレーションコーナー内で紹介されているマンガ

少女マンガ(数字は連載開始年)
ベルサイユのばら 1972~
ポーの一族 1972~
はいからさんが通る 1975~
エル・アルコン 1977~
源氏物語ーあさきゆめみし 1979~
はばたけ黄金の翼よ(原題:『風のゆくえ』 1981~)
花より男子 1992~
天は赤い河のほとり 1995~
メイちゃんと執事 2006~


少年(青年)マンガ
ルパン三世 1967~
ブラック・ジャック 1973~
銀河英雄伝説(原作SF小説第1巻は1982年刊行)
るろうに剣心 1994~

JIN‐仁 2000~

別格
火の鳥 1954~


1970年代の少女マンガって、凄かったんですね・・・


少年ジャンプの連載マンガ(鬼滅の刃とか)を読む女の子は多いけれど、少女マンガを自分で買って読む男性はやっぱりレアで、


少女マンガってどうしても、男性向けマンガよりマーケットが小さいせいなのか、少年漫画に比べて知名度が低めというか、エヴァンゲリオンのような少年漫画ほど、大人になった読者に熱く語られないというか。




少年漫画は、連載当時から現代まで、何度もTVアニメ化や実写映画化されているものが多いけれど、


少女マンガ枠って連載当時にアニメ化されたり、ティーンをターゲットに作られる学園もの映画の原作(若手俳優&女優のデビュー作率高し)になったりしても、それこっきり


その後時間の経過とともに「漫画の歴史の年表には載っているけれど、本屋の店頭ではもう見ない」作品になっていく。




【公式】ベルサイユのばら 第1話「オスカル!バラの運命」”LADY OSCAR” EP01(1979)


マンガの寿命には、アニメ化されて「主題歌の出来がいい」ことが大切だなあ、と思う。


タカスペで宝塚の過去の名作の主題歌が、その時々のスターにより歌い継がれて生きながらえるように、


マンガはTVの「新旧アニメ主題歌大特集!」やYouTubeで主題歌OPが繰り返し流れることで、若い世代にも接触機会ができて、コンテンツが生き延びているよね。シティハンターも「Get Wild」効果は絶大だと思う。



萩尾望都先生の作品は、ほとんどアニメ化されていないのがなあ(「半神」や「トーマの心臓」は舞台化されたけど、見られる人が相当限られるよね)


萩尾望都はシェイクスピア枠か、デカメロン枠か


「古典」の定義もいろいろですが、たとえばシェイクスピアは今度星組で上演するし、「ピガール狂騒曲」もシェイクスピアの「十二夜」原作と、


シェイクスピアは現役で「金を稼ぐ」コンテンツである。


管理人は『ポーの一族』を1990年代に読んだ記憶があるのですが、当時既に「少女マンガの金字塔」という評価を受けていた古典ではあったのだけれど、もうマンガの歴史を学びたい人が読む「文学史上の作品」になってしまっていたというか。


10年前の時点でも、萩尾望都先生は、偉大な功績の割にあまり語られない、世界文学史上における「デカメロン」枠だった気がする。



イタリアの作家ジョバンニ・ボッカチオの代表作。「10日物語」の意。 1348~53年頃に書かれたとされている。物語は,フィレンツェの3人の青年と7人の淑女とが,郊外の別荘にペストの難を逃れ,それぞれが1日1話を 10日にわたり順番に物語る体裁をとり,100話を収める。


登場人物は王侯貴族から悪漢や貧者にいたるまですべての階層を含み,内容も滑稽なもの,好色なものから悲劇的なものにまで及ぶ。人間性の真理をとらえるとともに 14世紀イタリア社会をみごとに写し出し,ダンテの『神曲』に対して「人間喜劇」とも呼ばれ,ヨーロッパ散文小説の範となった。

※少年隊の「デカメロン伝説」のタイトルのモチーフはこっち。決して「デカいメロンが採れた伝説」じゃないよ。


文学史上に燦然と輝き、現代の諸作品のルーツとなり、大学入学共通テストにも出るけれど、


実際に『デカメロン』を読んだことある方います?(イタリアではどうなんだろう)


デカメロンは現代では、シェイクスピアやアーサー王(キャメロット)ネタのように、今もドラマやアニメやマンガに使われて金を稼ぐコンテンツでは無いんだろうな、的な。



映画「劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット 前編 Wandering; Agateram」予告編



それが、2016年、40年ぶりに「ポーの一族~春の夢」連載再開、


2017年、宝塚での上演が決定、2018年花組で上演、


その都度ネットニュースになり、首都圏&阪急沿線で例のポスターが貼りだされたことは、原作を「名前を聞いたことはある」くらいの方にも「これがあの『ポーの一族』、へえ」と遡及したと思いますし、



そして2021年にTVで有名な千葉雄大君をアランに迎えて上演&配信によって、ブログ村の宝塚スレもずいぶんにぎわいましたし、千葉君のファンで配信をご覧になって宝塚に興味を持った方もいるでしょう。


最近もNHKで特集されました。


ポーの一族 ~春の夢~【電子書籍】[ 萩尾望都 ]

価格:660円
(2021/1/27 23:00時点)
感想(2件)


宝塚は、萩尾望都先生の再評価に大いに貢献したと思いますよ。