宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

祝卒業 望海&真彩コンビは「うたのRevolution!」



雪組大千秋楽のライビュ、普段使わない大きなスクリーンの部屋で上映され、集った地方民ヅカファンたちと共に見届けてまいりました。やっぱり画面はデカい方が感動が増しますね。音響もよかった。




望海&真彩は宝塚における「うたの革命家」

100周年以降のファンの方には、10年前、望海さんが花組の路線過多の中で、埋もれまいともがいていた状況が不可解かもしれませんね。


私の贔屓は、望海さんの特性とは真逆の魅力の方が多いのですが(婉曲表現)、自分の宝塚についての価値観は、前時代的だという自覚はあります。


「革命」とは英語で「revolution」ですが、中国史での用法と、西洋での用法は少し意味合いがちがうようで、



今日ではこの語は,ヨーロッパ諸語の社会的・政治的意味での言葉の訳語として用いられる。ラテン語のレウォルティオrevolutioは本来回転を意味し,それに由来するたとえば英語のrevolutionは,もとは回転ないし天体の運行を意味した。


この語が政治的用語として登場するのは17世紀のことであるが,その比喩的な意味はこの言葉のもともとの意味に近く,政治が以前確立されたある秩序に回帰することを意味した。


2人の功績は宝塚における「Music Revolution!」何かというと「華」というあいまいな価値観で語られがちなヅカ界隈に、たぐいまれな歌唱力をもって「歌うまは正義」、宝塚は「歌劇団」という原点回帰をもたらしたことでしょうね。




雪組公演『壬生義士伝』『Music Revolution!』初日舞台映像(ロング)


私はたぶん頭でっかちの感性に乏しい屁理屈タレーランで、正直申し上げて「歌が上手いからなんなんだ」と半ば本気で思っていた聴覚音痴ですが💦、



望海&真彩さんの歌唱は私の聴覚に「快楽」を教えてくれた。歌が上手いとは、音が外れたから減点とか技術うんぬんを超えて「気持ちいい」ことだったんだな。


タモリだったかな?


リスナー:「初めて生の交響曲を聞いてみたいのですが、初めはどのオーケストラを聞いたらいいですか?チケットの安いアマチュアオーケストラから始めたらいいですか?」


タモリ:「行け!ウィーンへ! 最初にウィーンフィルを聞け!それでピンとこないなら縁がない」


みたいなことを言っていた記憶があるのですが、初体験だからこそ最高峰を試せ、という戦略はわかる気がする。


望海&真彩コンビは宝塚初心者にこそ、オススメしたいコンビでした。