シルクロードの青き宝石の正体は”さまよえる湖”?
雪組公演『f f f -フォルティッシッシモ-』『シルクロード~盗賊と宝石~』初日舞台映像(ロング)
皆様、おげんきでしょうか。マイ初日が大千秋楽の地方民です。
今日はショー「シルクロード~盗賊と宝石~」の感想妄想編です。
探検家は泥棒?
スヴェン・ヘディン(Sven Hedin)をご存知だろうか? 19世紀から20世紀前半にかけて中央アジアへの探検を繰り返した、スウェーデン人の著名な探検家である。
古代のオアシス都市国家である楼蘭の遺跡を発見し、その付近にかつてあった塩湖ロプノールを「さまよえる湖」と呼んだことで有名だ。楼蘭については、井上靖の同名の歴史小説もよく知られている。
ヘディン探検隊はこの楼蘭遺跡の発見ゆえに、どちらかといえば地理や歴史の分野で業績をあげたイメージが強い(彼に限らず、この時代の探検家については文化財の略奪者だという非難も根強い)。
昭和の頃、日本にシルクロードブームを巻き起こしたのは、夏目雅子さんが三蔵法師を演じたTVドラマ「西遊記」と、NHK特集「シルクロード 絲綢之路」
「シルクロード」という名前を命名したのは、中国人ではなく、ドイツの地理学者リヒトホーフェン氏。
そのお弟子さんにあたるのが、消えた楼蘭王国と”さまよえる湖”ロプノールを発見したスヴェン・ヘディン(Sven Hedin)
ロプノール湖のほとりで栄えた楼蘭は忽然と滅び、湖も無くなってしまったが、楼蘭が滅んで1,600年後、消えた湖が楼蘭のそばに戻ってくる!という仮説を打ち立て、注目を浴びました。
(実際、1934年頃、ロプノールは楼蘭のそばに戻って来た)
中国、新疆(しんきょう)ウイグル自治区南疆の東辺にあった大湖。タリム川とバグラシュ湖から流出するクムダリヤの水を受ける内陸湖。
紀元5世紀ころまでは、その湖畔に楼蘭(ろうらん)王国が栄えていた。ロプノールは先史時代にはきわめて巨大な湖であったが、しだいに縮小したと推定されている。
が、今ロプノールは、砂漠化やタリム川のダム建設などの影響で、地上から完全に消えてしまいました。
彼の著作「さまよえる湖」は少なくとも昭和の中頃までは児童書の定番で、管理人は図書室で遥かな絲綢之路に思いをはせていたものです。
別れて1,600年たって、楼蘭のそばに戻って来たロプノールのように、
望海さん、生まれ変わっても宝塚に戻ってきてね。
以上ライブビューイングで、大画面いっぱいに大写しになった呪いの青い宝石を見て「ひょっとして盗賊は探検家ヘディンで、見つけた青い宝石はさまよえる湖ロプノールでは?」と思った地方民の妄想でした。