社会生活維持に必要ないと言われた仕事のプライド
※緊急事態宣言になると出てくる京阪神3兄弟ネタです
長男:京都 京都の名家の家元を継ぐ
次男:大阪 実家を出て大阪で起業し成功
三男:神戸 海外留学経験があり外国かぶれ。兄が経営する会社の神戸支店長
京都:そもそも、なんで宝塚は休演しとるのかのう?
大阪:政府に「演劇関係はみんな休業してください」と言われたんやろ?
神戸:政府はまずは、「事務連絡を読んで、あなたの仕事は社会生活の維持に必要な催し物かどうか、自分で考えてくださいね」やで。
内閣官房の事務連絡より
「社会生活の維持に必要な催物」とは、例えば次のようなものが
考えられるが、個別の事情に照らして都道府県が判断することと
する。ただし、社会生活の維持に必要な催物であっても、感染防
止策の徹底、開催のあり方(時期・規模)等を適切に判断するこ
と。
各種国家試験、資格試験
業務上必要かつオンライン化や延期が困難な説明会、会議、
研修、学会等
憲法上重要な基本的人権の確保に係るイベント・集会
大阪:で、寄席はなぜ営業しとるんや?
4月23日に、政府による「緊急事態宣言」が発令されました。
これに合わせて、東京都からは演芸場に対して「無観客開催」の要請がありましたが、「社会生活の維持に必要なものを除く」という文言があり、大衆娯楽である「寄席」は、この「社会生活の維持に必要なもの」に該当するという判断から、4月25日以降も通常通り営業することといたしました。
神戸:憲法上保証される重要な基本的人権として、
日本国憲法第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
とある。浅草演芸ホールは、寄席に行くのは健康で文化的な最低限度の生活に必要である、という主張なんだろうね。
京都:まあ、寄席の客席はバウホールよりも定員が少ないところも多いからのう。繁盛しとる蕎麦屋は昼間お酒を出さずに営業出来て、寄席はだめな理屈もむずかしいのう。
蕎麦屋で、てんぷらをつまみに酒を飲むのが楽しみやったんじゃがのう・・・
神戸:この決定に、落語家の方もいろいろな思いがあるみたいやね。
人気落語家の立川志らく(57)が、26日のTBS系ワイドショー「ひるおび!」で興味深いコメントをした。
「名人の言葉にあるんですが、
世の中にはなくちゃいけない商売がある。お医者さんとか。
あってもなくてもいい仕事もある。
落語は、なくてもなくてもいい仕事だっていうもの。
落語家はこの名人の言葉を知っているのに…みんなどう思っているんだろうなって聞いてみたいですね」と苦笑いした。
大阪:自身も優れた落語家である志らくさんが、のう・・・
落語のみならず、「あなたの仕事はなくてもいい仕事」と言われたらキツイで。
今回、牧さんと一緒にソロパートを歌う笠松哲朗さんは、小学6年生の頃に『ライオンキング』でヤングシンバ(主人公シンバの幼少期)を演じた経験を持つ。
「ジャズダンスは3才頃からやっていましたが、歌は習ったことがありませんでした。ヤングシンバのオーディションは合格したものの、歌は壊滅的だったんです」
そう屈託なく笑う彼も、自粛期間中は、「舞台俳優」という職業について思い悩んだという。
「ネット上で、“コロナのおかげで、必要ない職業がわかったな”という趣旨の書き込みを見てしまったんです。それに対して、反論が思いつかなかった。確かに、俳優は“虚業”。第一次産業や医療とは違い、なくても生活に困らない仕事だと思ってしまった。
ぼくは、人と交わって、大勢で何か1つのものをつくることが好きで、この仕事をさせていただいています。でも、その書き込みを見た瞬間、ぼくの信じていた世界が色あせていくような気がしました」(笠松さん)
神戸:志らくさんはこうも言ってるよ。
「エンターテインメントは必要な人にとっては必要。必要じゃない人にとっては全然必要じゃない。じゃあ必要じゃないものって何なの?ってことになってくるじゃないですか」と指摘。
無駄なものに命を懸けてやっていることが落語家のプライドがあり、それが粋でもあるとしたうえで、
「なのに、真正面から『社会生活において必要です』って言うと、イケメン俳優が出てきて『僕カッコイイですよ』って言っているようなもの。それは言っちゃいけないだろう」と、私見を述べていた。