宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

ガラコン宙シシィでなくてヘレネが嫁いで苦労する話に見える




※管理人は只今実家(県内)に帰省中でして、スカステを視聴できず、資料(おとめ等)も手元に無いゆえ、いつもにましてお気楽モードでございます。


エリザベートスペシャル・ガラコンサートの配信で、これまで視聴した感想はこちら


4月10日(土)12:00フルコスチューム’14花組ver.(トート:明日海りお、エリザベート:蘭乃はな、フランツ・ヨーゼフ:鳳真由、ルイジ・ルキーニ:宇月颯、ルドルフ:七海ひろき)




  4月24日(土)17:00フルコスチューム’14花組ver.(トート:明日海りお、エリザベート:花乃まりあ、フランツ・ヨーゼフ:北翔海莉、ルイジ・ルキーニ:望海風斗、ルドルフ:蒼羽りく)



で、


今回のフルコスチューム’16宙組ver.(トート:朝夏まなと、エリザベート:実咲凜音、フランツ・ヨーゼフ:北翔海莉、ルイジ・ルキーニ:望海風斗、ルドルフ:蒼羽りく)の超個人的感想は

マイルドヤンキー朝夏トートが、真面目学級委員長の実咲シシィに惚れる話


実咲シシィ、「鳥のように自由に空を駆け、永遠の青の天空を行けるなら、私は喜びのうちに褒め称えよう。自由という名の神を!」というポエムを本当に書いたのだろうか?


全体に、シシィでなくてヘレネが嫁いで苦労する話っぽくて、



昔の少女漫画の定番だった、不良に見えて実は、雨の日に捨てられた子猫を拾ったり、木から落ちて死にかけたおてんば娘を助けるチョイ悪男子(トート)が、


校則違反にうるさいお堅い学級委員長(シシィ)に惚れ、反発しながらもお互い惹かれあ・・・


と思いきや、学級委員長は教師となり、チャラ男なトートや、授業中窓の外を見ながら空想にふけってポエムを書いてる生徒を、進路相談室に呼び出しては説教する堅物キャラに(笑)




蘭乃シシィは


明日海トートは鏡同士、
ルドルフは似たもの同士、
ヴィンデッシュ嬢とエリザベートは紙一重。


のようでしたが、


実咲シシィはどっちかというと


堅物フランツと鏡同士、
ルドルフは両親に似ていない、正直何を考えているのか理解しがたい息子、
「ヴィンデッシュさん、しっかりして。私はあなたではないし、あなたは私ではないわ。」


ラスト、


蘭乃シシィ「私とあなたは裏表 やっと一つになれたのね」


実咲シシィ「人生という牢獄からの解放」



トート役は、トップになるほどの男役なら正直誰がやってもそれなりに成立させることができて、


人外の役ゆえに、その男役の本質を端的に抽象化して具現化する。



エリザベート役って、娘役芸を極めファンに愛されて、長期の任期を勤め上げた「娘役の鑑」への餞別演目のようになっているけれど、


実はシシィは、宝塚の伝統的「娘役の鑑」とされる価値観とは、根本的に相容れないキャラなのではなかろうか。