宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

劇団の改革の取組を信じられるのか?



本日(2024年5月14日)、宝塚歌劇団の改革に向けた取組の進捗状況について公表されておりました。



2024年4月1日付で、ガバナンス・内部統制、法律関連、組織風土改革・心理的安全性、演劇制作の外部有識者で構成されるアドバイザリーボード(顧問委員会。監査役会)が設置されたのですね。


個人的に宙組報道で気になっていたのは、上級生と下級生の間の「お声かけ」の暗黙のルールを守るの守らないので、組内の空気が殺気立っていたらしい問題でした。


改革の取組報告の中では


”情報伝達の方法やタイミング、備品の使用可否など、時代にそぐわないものや必要以上に制限するルールを廃止・変更しています。今後も効率化できる方法を検討しながら、適宜アップデートしていきます。”


”IT ツールを導入し、一部の各種連絡や情報共有を効率的に行えるよう変更しました。”


と明示されていたことに安心しました。


新人公演のお稽古日程については


"宝塚大劇場の新人公演の実施日を従前から 1 週間遅らせる(初日から 18 営業日→23 営業日目安)とともに、本公演の準備に集中できるよう、新人公演の稽古開始日を本公演初日後の休演日翌日からとします。【2024 年 7 月雪組宝塚大劇場公演より実施】"


本公演初日後の休演日(月曜日)翌日、初日(土曜日)から3日後の火曜日から新人公演のお稽古を開始し、出演者が担当していた一部業務(稽古準備等)を各セクションのスタッフに振り分けるなど出演者の負担を軽減する対策がされたとのこと。


宝塚の本公演の舞台演出の高度化を思うと、これでも相当過密な稽古日程ですが、どうか、各組の新人公演が、宝塚大劇場・東京宝塚劇場とも事故なく笑顔で開催できるよう願います。



同日、親会社の決算も発表になりました。



阪急阪神ホールディングス全体の2023年度の決算は、2023年度(2024年3月期)決算補足説明資料によると

旅⾏事業・国際輸送事業において前期に⼀時的な需要に対応したことによる反動があったものの、不動産事業においてホテルの宿泊需要が回復したことや、都市交通事業において旅客数に⼀定の回復がみられたこと、またエンタテインメント事業において阪神タイガースがリーグ優勝および日本シリーズ制覇を遂げるなど、スポーツ事業が好調に推移したこと等により、増収・増益。


ステージ部門は


営業収益
2022年度     339億円 


2023年度     322億円 


2024年度(見込) 331億円



営業利益
2022年度      68億円


2023年度      48億円


2024年度(見込)  29億円


営業収益については、2022年度も2023年度も休演が相次ぎましたし、2024年度は公演数が削減されましたから「こんなもんかな」と思います。


ただ、営業収益に対する営業利益の減少が気になりますね。


決算資料によると、2024年度の営業利益の減少見込みの理由について


スポーツ事業における前期のプロ野球関連特需の反動や、ステージ事業における宝塚歌劇の体制整備に伴う諸費⽤の増加等を⾒込むこと等により、減収・減益


とあります。


ファンが劇団に投じたお金が、ジェンヌやスタッフのために本来必要だった諸費用にきちんと使われなかったことが、今回の悲劇の遠因になっていたのかもしれない。


個人的に、SS席や前方S席の料金を値上げしても受け入れます。むしろ払わせていただきたい。


上場企業が決算資料で、ステージ事業における宝塚歌劇の体制整備に伴う諸費⽤の増加等を⾒込むことを約束したわけですから、いちファン(兼いち株主)として今後に期待しています。