宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

華優希って相当頭のいい方だと思う


もう旧聞に属する話題ですが


普段バタバタ忙しくて、スカステニュースは週末まとめてみる派なので、3連休にやっと華優希さんの退団記者会見の模様を拝見いたしました。


華さん、とても頭がいい方だと思うんです。スカステであんなキャラですけれど、宝塚の花組の娘役として生き抜くために相当擬態しているのでは?と思っていて。(華さんの出身校、お嬢様学校というより進学校ですよね)


メリーベルの、永遠に13歳で生きるうちに達観したようなセリフとか、紅緒が蘭丸をかばう時の啖呵


「くだらないわ。皿1枚で人ひとりを切るのなら、残り九枚の皿で9人が切られねばなりません。その九人分の命、わたくしが引き受けましょう。さあ、どうぞお切りください!」


お転婆で可愛いヒロインと思っていたら、ふっと哲学的な、人生に対する価値観の根源に触れるセリフをバン!と決めてきて、はっとするんですよ。


華さん、学生の頃から、「永遠とは何か」「生きるとは何か」といった抽象的な事柄について、自分なりに考える経験を積んできたのだろうな、というのが透けて見えるように思うんです。


華さん、宝塚的価値観の中での自身の弱みは十分承知のうえでしょう。


天性の愛嬌と、内省的な知性、自身に与えられたカードで、役の表現にリアリティを与えることで頭角を現し、演出家に「では華にこの役を」と思わせて、更なる当たり役を引き当てた。


幼少期からレッスンを積んでいる宝塚受験エリート達でも、なかなか届かないトップの座をつかんだわけです。


紅さんもそういうところがあったんじゃないかなあ・・・


ライト層にアピールするためにはソング&ダンスのジツリョクガーというのはよくわかりますが、それだけが正義、で他の価値を認めずバサッリ切り捨てられる風潮もなあ・・・。


宝塚って、たまに華さんや紅さん的生徒が出るところが面白いと思っています。