宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

彩凪ゲーテ「あんなダダダダーンってされたら家壊れるで」


・・・彩凪先生、すみません。


正確には、初めて「運命」を聴いたゲーテが、その衝撃を


「みんなが一斉にあんな音を同時に演奏したらどうなってしまうのだ、建物が壊れてしまうではないか」


と文学的に例えたそうです。



ベートーヴェン: 交響曲第5番「運命」:第1楽章[ナクソス・クラシック・キュレーション #ゴージャス]


彩凪さんがゲーテだよね?

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。音楽史に革命を起こし、今や不滅となったその男の名前。しかし男の名は、あらゆる不運に彩られている。失恋、孤独、失聴…。それでもなぜ彼は、至上の喜びを歌う「第九」を完成させることができたのか。


聴力を失い絶望する天才音楽家の前に姿を現した謎の女。女の不可解な存在にいらだちながらも、いつしか彼女を人生の旅の友としてゆくルートヴィヒ。やがて二人の不思議な関係が生み出した音楽とは──。


フランス革命後の混沌のヨーロッパで、ナポレオン、ゲーテ、そしてベートーヴェンが歩む覇道が交差する。誰もが知る伝説の男たちについての、新しい物語…ミュージカル・シンフォニア!

公演解説 | 雪組公演 『f f f -フォルティッシッシモ-』『シルクロード~盗賊と宝石~』 | 宝塚歌劇公式ホームページ


価値観の合わない二人?

初バウ「春雷」で若きウェルテルを演じた彩凪さん、男役として円熟した今、どのようなゲーテ像を魅せてくれるのでしょう?



ゲーテは1749年生まれ、ベートーヴェンが1770年生まれで、ゲーテの方が21歳も年長。ベートーベンの子供の頃から、ゲーテは偉大な作家として名を馳せていました。


ロマン・ロランというフランスの作家の『ベートーヴェンの生涯』(1903年)によると、


ある日、ゲーテとベートーヴェンが二人で散歩をしているところへ、向こうから貴族のお偉いさんがやってきた。


ゲーテ:道端に退いて、敬礼。

ベートーヴェン:何ら顧みることなく、貴族たちの間を割って通り過ぎた。


~その後~

ベートーヴェン:ペコペコしているゲーテに幻滅した。

ゲーテ:あいつは礼儀を知らん。


価値観の合わなそうな2人・・・昔はこのエピソードの後、2人は仲たがいしたまま生涯を終えた、と言われていました。


しかし最近の研究で、その後の2人の関係を取り持った女性がいた、という説があるそうです。(この女性が「謎の女?」)


2人天才の再びの交流の詳細は、残念ながら伝わっていないそうです。ウエクミ先生は歴史の失われたピースをどのように埋めるのでしょうね?



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