宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

夢介、江戸で2億円使って道楽修行?『夢介千両みやげ』

最近時代劇づいてるね!




大江戸スクランブル

『夢介千両みやげ』

原作/山手 樹一郎「夢介千両みやげ」

脚本・演出/石田 昌也


「桃太郎侍」をはじめ数々の名作を生み出した山手樹一郎の代表作の一つ「夢介千両みやげ」。


腕っぷしは強いが喧嘩嫌いでお人好し、お節介な心優しき青年・夢介の活躍を描く傑作小説を、痛快娯楽時代劇として宝塚歌劇で舞台化致します。


小田原・庄屋の息子・夢介は、父親から“通人”となるため千両を使っての道楽修行を言い渡され江戸へ向かう。


道中、“おらんだお銀”と呼ばれる女スリに懐を狙われる夢介だったが、夢介の朴訥で底抜けな優しさに触れたお銀は一目惚れ、押しかけ女房となり二人は江戸で奇妙な同棲生活を始める。


夢介に相応しい善い女房になろうと努力するも元来気性の激しさを抑えきれないお銀。遊び人飛脚屋の若旦那・伊勢屋総太郎ら個性豊かな江戸の人々が巻き起こす騒動を、夢介は“金と優しさ”で解決して行く。


善意の塊のような夢介との出会いが人々にもたらすものとは、そして夢介の道楽修行の結末は?




「ひとーつ、人の世生き血をすすり」


「ふたーつ、ふらちな悪業三昧」


「みーっつ、醜い浮世の鬼を 退治してくれよう、桃太郎!」




管理人🔨ゥウウウウウウウウウウン紅子


紅子:わかってやってんでしょ、アンタ!


管理人:え、山手樹一郎っていったら「桃太郎侍」と違うの?




管理人:高橋英樹と言ったら、数え歌を歌いながらバッサバッサ人を切る「桃太郎侍」のイメージだけど、アレはTVドラマ用の改変で、


原作ではうどん県丸亀藩の跡取りのはずなのに、江戸の長屋で出自を隠して暮らしている「婆娑羅の玄孫」みたいな話なのよ。


紅子:うどん県民ブログとして、そのうどん県トリビアをどうしても言いたかったのね。


管理人:ばれたか。まあ、本題の「夢介千両みやげ」版元のサイトによると、




大枚千両を使い、江戸で道楽してこい! 


小田原の豪農である父親から途方もない宿題を与えられ、青年・夢介は旅立った。図体は大きいが、底抜けのお人好し。


懐中を狙った名うての美女道中師・お銀も、そのとぼけた温かさには、いつしかベタ惚れ。前非を悔い、よき女房たらんと、ともに江戸に入ったのはいいが……。


明朗朴訥なスーパーマンの、善意あふれる言動を描き、敗戦日本の心を潤した、大衆小説の代表的傑作。道楽勉強の若者が大江戸で大活躍! 

宿題:大枚千両を使い、江戸で道楽してこい! 


紅子:えっと、まず千両っていくら?


管理人:それがねえ。江戸時代と今では社会の仕組みも、モノの生産流通体制も全く違うのでいちがいに言えないらしくて、


Q5.江戸時代の一両の現在価値はどのくらいですか?

A5.江戸時代における貨幣の価値がいくらに当たるかという問題は、大変難しい問題です。


世の中の仕組みや人々の暮らしが現在とは全く異なり、現在と同じ名称の商品やサービスが江戸時代に存在していたとしても、その内容に違いがみられるからです。


 ただし、1つの目安として、いくつかの事例をもとに当時のモノの値段を現在と比べてみると、18世紀においては、米価で換算すると約6万円、大工の賃金で換算すると約35万円となります。

紅子:えらい差があるわねえ。まあ、間をとって1両=20万円とすると、1,000両=2億円


2億円使って、東京で道楽してこい!



・・・


えっと、みかん県で例えると、




紅子🔨ぱっかーん管理人


管理人:まあ、現代に置き換えたらとんでもない夢物語なんだけど、


このお話が連載開始されたのは1948年(昭和23年)。


戦前は「宮本武蔵」的な、とにかく強くなりたい男が、バッサバッサ敵を斬るお話が人気だったんだけど、


戦後GHQは「大量殺人描写だらけの時代劇禁止、忠臣蔵も集団テロの話だから上演禁止」のお触れを出すし、


ほんの数年前まで、空からB29が爆弾の雨を降らせ 、見渡せば焼野原の戦争をやっていたわけで。人々も、もう人が死ぬお話はうんざり、という気分だった時代、


「もしも大金をポンともらって「これで遊んで来い!」って言われたら」最高のファンタジーだったのでしょうね。



紅子:ところで、こんちゃんさんが2億円もらって道楽するなら?


管理人:え。急に言われるとなあ・・・


とりあえず


東京に引っ越して、月に3回くらい宝塚を生観劇して、休日は上野の美術館とか、図書館とか、カフェとか行きたい。


紅子:それ、東京在住のヅカファンにはあたりまえの日常じゃん。


管理人:地方民には道楽レベルの話よ。


それに、大人会に入って、贔屓に服を買って、それをグラフで着て欲しい、みたいな話は恐れ多くて。