宝塚オリジナル楽曲の”出来栄え”って正直どうよ
小室哲哉はやっぱり凄かった
宝塚版『CITY HUNTER』では、外部の小室哲哉さんやSHISHAMOの宮崎朝子さんが提供してくださった楽曲と、宝塚の座付き作曲家である青木朝子さんの曲が1つの作品中で共演していましたね。
いまの若い方はもう、小室哲哉さんの全盛期を知らない方も多いのかもしれませんね。個人的には『Get Wild』って1987年リリースの作品ですが、今聞いても瑞々しい響きではっとします。
ところで、宝塚で、座付きの楽曲担当としてお名前をよく拝見するのは
青木朝子 太田健 手島恭子 高橋恵
さん等でしょうか?(斉藤恒芳さんなどは宝塚でもよくお名前を拝見しますが、座付きではないようですね。)
宝塚ファンはSNSで、生徒さんの歌唱力や作品の脚本、お衣裳の出来栄えには厳しく突っ込みますが、
宝塚オリジナル楽曲の”出来栄え”
ってあまり突っ込まれませんね。
現代の音楽シーンと宝塚の世界観の乖離
正直に申します。私は上手い歌より、面白い曲を聴きたいタイプなのです。
さよならショーやタカスペで、座付きの先生が作曲した宝塚の過去の作品の主題歌メドレーを聴くと、
「曲がこれでは、世界の宝塚はムリだわ」
と思ってしまいます。(歌唱力の問題ではなく)
わかっています。
座付き作家に求められるのは、
芝居では生徒の音域に合わせた曲を作ること、
ショーでは既存曲を「宝塚の世界観」を崩さないようにアレンジすること。
でもやっぱり、最近、宝塚に曲を提供した外部作曲家の
雪組公演「シルクロード~盗賊と宝石~」:菅野よう子
花組公演「はいからさんが通る」の主題歌「大正浪漫恋歌」:音楽クリエイターチームのElements Garden(エレメンツ・ガーデン)の藤間仁
宙組公演『FLYING SAPA -フライング サパ-』のテーマ:三宅純
等の曲を聴くと、はっとします。
まとめ:座付きの先生、頑張ってください!
紅子:ま、FNS歌謡祭を見ていたら、今の日本の売れ筋音楽は、世界の音楽潮流からしたらガラパゴスだと思うわ。
最近のトニー賞受賞作を見ていたら、宝塚どころか日本人の好みと相性が悪そうな、ヒップホップとかラップ調の楽曲ばっかりなんだもん。
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"When The Chips Are Down" Music Video - Hadestown on Broadway
ディズニー映画を舞台化した作品は、いわゆるワイルドホーン的ミュージカルナンバーの趣だけど、それらは版権高すぎで宝塚で上演できるわけはないし。
宝塚でやる海外ミュージカルって、ブロードウェイでは前世紀のスタイルのリバイバル扱いのものばっかり。
東宝も、最近のブロードウェイの流行と日本の音楽シーンの乖離に頭を抱えているかもよ。