宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

雪新公 宝塚版シティハンターで泣くとは思わなかった


雪組新人公演『CITY  HUNTER』を配信で視聴したしました。


まさか宝塚版『CITY HUNTER』の脚本で泣くとは思わなかった。


新人公演の演出が、『龍の宮物語』『冬霞の巴里』の作・演出の指田 珠子先生と知って納得。


指田 珠子先生は『冬霞の巴里』ではギリシャ神話のオレスティア三部作(テーマは夫殺しと母殺し)に挑むそうですが、




指田先生は古典を現代の視点で読み直し、古代から変わらない人間の愛のカタチ、普遍性を表現したい、という創作姿勢なのかなあ。



管理人は正直、本公演版の齋藤 吉正先生の脚本・演出には疑問を感じておりまして、宝塚大劇場千秋楽のライビュ視聴の感想は、原作連載当時の小ネタを詰め込み過ぎで、新宿と言う街が主役で、人間ドラマが背景に追いやられた感があって、


本公演の主題は「1989年の新宿」


と思ってしまったのですが💦(SISHAMOさんが提供された曲のテーマも「この街はワンダーランド」でしたね)



新人公演版の演出は、大劇場版の「1989年の新宿」感を薄くして、


新人公演の主題は、2021年の新宿でも成立しそうな、普遍的な「母との和解」「父殺し」


の人間ドラマとしての面を見せてくれたと思います。




今回の新人公演でやっと、


小林豊:孤児院で育ち、父母の愛を知らず、極道の世界の親分、子分、兄貴分、弟分という疑似家族に憧れてやくざの道に入ったが、実の母との関係を修復し「死んだら許さねえ」に至り、


冴羽 獠:中南米のジャングルで飛行機事故実の親を亡くし、疑似の親であるゲリラの海原 神を敬愛していたが、「強くて優しいあんたが大好きだった」と言って殺さざるをえない。


見事な対比関係だったのがわかりました。


齋藤 吉正先生、自分で書いておいて伝わっていないというか、恐竜の化石の発掘現場で、広大な砂漠から貴重な骨格を発見したのは大手柄だったんだけど、


復元の仕方がイマイチで、関節とかの繋ぎ方がアレ?で、その恐竜が生きていた時どんな動きをしていたのかよくわからない復元模型だったのを、


指田先生は関節の微妙なつなぎ方を細やかに調整して、その恐竜の在りし日を生き生きと見せてくれた感があります。




紅子:縣の冴羽 獠のことは書かなくていいの?


管理人:今のテンションで書いたら、夜書いたラブレターのようなこっぱずかしい記事になりそうなので、明日読み直してからUPします。