音くり寿はゾフィーを演じてから退団と思っていた
そうかあ。音楽の女神がまた宝塚を去っていくのかあ。
下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。
花組
飛龍 つかさ
若草 萌香
音 くり寿
芹尚 英
2022年9月4日(花組 東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団
『巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜』音くり寿さんの最後のお役はラプリュナレド伯爵夫人。
調べてもちょっとヒットしないのだけれど、オリジナルのお役?サロンの貴婦人で、リストのおっかけマダム的お役かな?
喜びを歌え、ムーサよ
最近の宝塚で歌うま娘役と言えば真彩希帆さん。どちらも甲乙つけがたい、音楽の女神に愛された娘役。
音楽の女神のルーツは、ギリシャ神話の芸術と学問の女神ムーサ。英語では、ミューズ(Muse)
ゼウスと記憶の女神ムネモシュネの娘たちは9人いて、それぞれ個性が違う歌うま揃いだったそうです。
音楽の女神ムーサ9姉妹
カリオペ(叙事詩)
クレイオ(歴史)
エウテルペ(抒情詩)
タレイア(喜劇)
メルポメネ(悲劇)
テルプシコレ(歌舞合唱)
ウラニア(天文)
エラト(独唱歌)
ポリュヒュムニア(賛歌)
真彩希帆さんは、9人の中ではカリオペ(叙事詩)タイプかなあ。
トロイ戦争叙事詩「イーリアス」は
怒りを歌え、女神よ、ペーレウスの子アキレウスの
(呉茂一訳『イーリアス』第一書)
英雄アキレウスの怒りを歌うべく、語り手が芸術の女神ムーサから霊感を賜ろうと祈るところから始まるのですが、真彩さんの歌声はこういう壮大な叙事詩の始まりにぴったりの霊感、畏怖がある。
音 くり寿さんは、9人の中ではタレイア(喜劇)タイプに思います。
もともと豊かな自然の恵みがもたらす喜びの象徴で,愛と美の女神アフロディテにつき従ってその化粧の手助けをし,
またオリュンポス神の宴の席で舞い歌う彼女たちは,単に肉体的な美と魅力を与えるにとどまらず,詩歌や芸術の分野でも同様の働きをする存在として崇拝された。…
音楽のミューズに愛された
苦悩の歌よりも
リラの花咲く季節を
寿ぐ歌が似合うあなた
退団公演が無事完走できますように。