星新公感想 ラノベ冴えないルーチェの育て方”
星組公演『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人-』新人公演 の感想です。
前半は電車の中でスマホ&イヤホンで視聴したり、途中は歩行中で音声しか聞いていなかったり、といった状態でしたので、さらっと印象をば。
全体の印象としては、本公演は「礼真琴のトップヒストリー第1章の区切り、モラトリアムからの卒業」といった意味合いを感じはしたものの・・・
宝塚の本公演としては
「礼真琴の貴重なトップ男役人生のうち4か月を、こんな軽い話に費やさずとも。礼真琴コンサートの箸休めコントでやればいいでしょ」
と思ってしまい、イマイチ乗れず。
新人公演は、わちゃわちゃしたライトでポップな雰囲気が、ローティーン女子向けラノベ(昔でいうと氷室冴子さんが書いていたころのコバルト文庫とか、今でいうと角川ビーンズ文庫)の舞台化みたいで、
初主演の新人公演あるあるの
「主役が最初はガチガチに緊張していて、おいおい大丈夫かと思っていたら、ラストに向けてぐーーーーーんと良くなる」雰囲気も
”ヘタレな主人公を、王女のお婿さんレースで優勝できるよう各種パラメーターを上げて育成するゲームを、女子向けラノベレーベルで小説化したものの、2.5次元化舞台”
感があって、これはこれでアリかも・・・
ルーチェ・ド・オルゴン(咲城けい 本役 礼)さんは、宝塚での新人公演が開催できないまま、いきなり配信されることになり、本来なら宝塚で一度上演して、課題を見つけて克服して・・・のステップを踏めず、歯がゆいところもあったと思います。
最初は本当にガチガチで大変だ!と思いましたが、ダンスバトルのシーンで
「よかった!クリアできた!これでいける!」
とぱっと表情が生気を帯びたのが、演技プランもあるでしょうが、
「あっ、新人公演の魔法にかかった瞬間!」
この瞬間に立ち会えるのが、新人公演をリアルタイムで視聴する醍醐味ですね。
アンジェリーク ( 詩 ちづる 本役舞空)さんは、本役の舞空さんの宝塚大劇場千秋楽での視聴の印象が、
「ずいぶんプンスカしているけど、怒っている理由がイマイチ?でもとにかくカワイイ!」
なんてったってプリンセス感があったのですが、
詩さんは、「自身は王女である」という出生が、ルーチェが自分をただの一人の女の子として接してくれなくなるのを恐れる、等身大のプリンセス感があり、
「プリンセスも、私たち庶民と同じ人間なんだな。いろいろ将来を悩んだりするよね」
という親しみやすさがありました。
天飛華音くんレグルス・バートル (本役 瀬央)。既に新人公演2度目ということもあり、すでに男役の余裕をまとっている。
礼&瀬央コンビと同じく、咲城さんとは同期コンビですが、役柄上は同い年の共に悩める友人というより、精神年齢がルーチェより3歳くらい上の兄さん、悩める友人の成長を支えるよきメンターに見えました。
個人的に、星組の准筆頭贔屓候補、み~つけた♪