宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

ある意味本公演超え『High&LOW』新人公演




新人公演 主な配役
コブラ【山王連合会】   亜音 有星  103期(真風 涼帆92期)
カナ           山吹 ひばり 105期(潤 花102期)
ROCKY【White Rascals】風色 日向 102期(芹香 斗亜93期)
スモーキー【RUDE BOYS】大路 りせ105期( 桜木 みなと95期)
日向紀久【達磨一家】   泉堂 成   105期(瑠風 輝98期)
村山良樹【鬼邪高校】 奈央 麗斗    107期(鷹翔 千空101期)
リン【苦邪組(クジャク)】真白 悠希104期(留依 蒔世97期)



『High&LOW』新人公演、配信を視聴しました。


感想としては、『High&LOW』は、新人公演の学年の生徒が一夜の夢に全身全霊で駆けるのを見るのに向いているお話ですね。




正直、本公演の宝塚大劇場での千秋楽の配信を視聴した時は、



舞台にはSWORD地区の5つのチーム+苦邪組+苺美瑠狂と、濃厚な男役&女役のオーラを発する面子が常に大勢わらわらしていて、


眼に耳に情報量が多すぎて、もう何がなんだか。先日の花組の『フィレンツェに燃ゆ』と同じ劇団とは思えねー💦


新人公演のほうが、人数は減りましたが、そのぶん情報がすっきりと整理され、話の筋やキャラの心情がクリアになったように思います。



真風コブラは、新人公演と比べてみると、ヤンキーの頭というにはもう貫禄があって、成熟している。


潤花カナは余命半年の設定だけど、潤花さんの生命力があり余り過ぎていて、劇中あまり「難病物」の湿っぽさがなくてカラッとしている。


本公演では、コブラとカナが同級生とはさすがに見えず、カナが小6の時にコブラはもう大学生だったのでは?2人今いくつ?


コブラはカナの遺言がきっかけで無口になったのではなくて、コブラさん最初から大人で、


「難病の子供の夢を叶えるNPOのスタッフとして、患者の少女の夢を叶えるため奔走しています。」的で、


カナに恋心を抱きそうになるのを、一線を越えてのめり込まないように自制しているような大人のコブラ。




新人公演の亜音 有星くんは、カナと同級生という設定に学年的に違和感がなく、


本公演では『High&LOW』の世界観では浮いていた舞踏会シーンのコスプレが、


亜音 有星くんコブラには、”恋するロミオ”的な若さ、青さ、無鉄砲さのイメージにぴったり。


カナとの別れがあって、無口になったというか、コドモからオトナになったんだろうなあ。



山吹 ひばりさんのカナは、独特のアニメ声も、かえってド定番の”難病物ヒロイン”に現代的な響きを与え、


風に折れそうなか細い体躯、命のロウソクの火を見つめている寂しさが感じられる繊細な眼の表情で、


配信を見ている観客にも、ロウソクの残りの長さが見えました。



ROCKYの風色 日向くんはもう長の期、新人公演主演も経験して、さすがの安定感。仕草や視線から、サングラスの奥のカナへの想いがほの見える。


「ロミオと腹を割って話すことができたティボルト」のようでした。



スモーキーの大路 りせくんは、登場した瞬間、ガラスのような、透明な見えない障壁を感じる視線が印象的で、


”無慈悲なる街の亡霊”という大仰な表現は嘘じゃなかった、本当にいた。





リン【苦邪組(クジャク)】真白 悠希!


2代目留依 蒔世 襲名、おめでとう!


これからさらに、初代真白 悠希となるために進化していくのか!楽しみしかない!