宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

ジェンヌ人生のカーブを切らせる天華えまバウ





「うたかたの恋」PR動画 



花組公演『うたかたの恋』『ENCHANTEMENT(アンシャントマン) -華麗なる香水(パルファン)-』PR映像



「うたかたの恋」の公表された2枚の静止画を使った、いつもの15秒のCMですが、


15秒で1本の映画を見たような、凄まじい密度の美ですね。








スター育成は「一山主義」より「連峰主義」のほうが楽しいよね




原作者が1冊1冊手売りしていた同人誌『斜陽の国のルスダン』が、一晩で売り切れ、400部増刷するも完売、そして商業出版へ。


 13世紀のジョージアを舞台に、国を背負って女王となったルスダンとその夫ディミトリの運命が、やわらかな文体と細やかな感情表現で描かれる。購入や予約が相次いだのは、公演決定の発表直後のことだった。


 並木さんは本の手配や発送を1人で抱えきれなくなり、東京の出版社・星海社の知り合いの編集者に相談した。そして11月2日、同社から発売された。


 並木さんにとって初めての商業出版。「同人誌として発表したものがこのようなかたちで出版されるなんて。宝塚の力はすごいものがあると思いました」


原作は既にNHKのオーディオドラマの題材となっていますが、宝塚での舞台化によって、埋もれかけていた魅力的なドラマに再び光が当たるきっかけができたとしたら、宝塚ファンとしてなんだか嬉しいです。


『斜陽の国のルスダン』の商業出版を引き受けてくださった星海社は、講談社が母体で、


新しい才能を発掘し、紙のみならず、電子書籍という新しいテクノロジーの力を得ることによって、かつてあった「出版」の垣根を越えて、作家の「人生のカーブを切らせる」ことを理想としているそうです。




講談社の社是である「おもしろくてためになる」を踏まえた上で、「人生のカーブを切らせる」出版。それが僕たち星海社の理想とする出版です。


宝塚に入団しなかった人生を歩んでいる人だって、生きることは一本道ではない。勇気を出して人生のカーブを切ることで、新しい風景が見えることもある。


ジェンヌたちが、音楽学校を卒業し、新人公演で役がついて注目されて、その次。


多くのジェンヌにとっての「ジェンヌ人生のカーブ」は、新人公演を卒業してファンの注目は次の世代に移り、本公演ではまだまだ上級生たちが頑張っていて、なかなか大きなお役やソロをいただけない時期。


新人公演の時からさらに研鑽を積んだ技量を披露する機会に恵まれなくなりがちな、研8~研9あたりにあるのでは?と思います。


「バウ・ワークショップ」は、新人でもなく、男役10年の域でもない研8,研9あたりの生徒さんが、ジェンヌ人生のカーブをうまく切って次のステージに行くための、素晴らしい企画だと思いますので、各組2~3年に1回くらいの頻度でぜひ定番化していただきたいです。



バウ公演だって「興行」。少ない客席に短い日程では、経費などを考えたら、「トップスター候補の初バウ」以外は、旨味が少なかった興行なのかもしれません。


でも今は配信も定番化されたので、興行の費用に対する回収率も増えたのでは?。


ファンだって、本公演でセリフを聞いたことが無い、よく知らないジェンヌさんの会に入ろうとは思わない。


ジェンヌの顔を売り、会への入会を促す宣伝ツールと考えたら、ものすごく価値のある企画ですよ。


スター育成は「一山主義」より「連峰主義」のほうが楽しいよね。