『応天の門』配役からどんな事件が起きるか予想
タイトル『応天の門』で、「応天門の変」エピソードが無かったら・・・
紅子:チケット売れ行き好調な、平安朝クライム『応天の門』。
さて、どんな事件が起こるのか?
管理人:宝塚の客は、『応天の門』原作マンガの読者ばかりじゃないでしょう。
ほとんどの方は、『応天の門』と聞いたら、菅原道真20歳の頃におきた『応天門の変』をイメージするのでは?
紅子:日本史の授業で習ったような、もう忘れたわ、どんな事件?
866年,平安宮朝堂院の正門、応天門が炎上。
火事の原因は何だ!
都は騒然とする。
実は、放火の現場を見ていた舎人(とねり 役人のこと)がいたのだが、彼はあまりのことに口をつぐんでいた。
宮中にて
大納言伴善男 (とものよしお 夢奈) が、清和天皇(千海)に
「応天門に火をつけたのは、左大臣源信 (みなもとのまこと 朝陽 ) です」
と告げ口。
藤原良房(ふじわらのよしふさ 光月) は清和天皇に
「源信は無実です。信じてはなりません」
と進言。
源信は難を逃れたものの、政界からは身を引いた。
~・~・~・
ある日、都の下町。
放火を目撃した舎人の子供が、伴善男のところで働いている出納の子とケンカ。
子供のケンカに、伴善男のところの父ちゃんが入ってきて、舎人の子を蹴とばす。
息子を蹴とばされた舎人:「子どものケンカに親が出て、うちの子を蹴りやがって!
伴善男さまが何でえ!俺が証言したら、お前のところの御主人はエライ目に会うんだぜ!」
ケンカの野次馬:え?
・・・噂はあっと言う間に広まり、調査の結果、放火犯は伴善男とされ、流刑となる。
共謀者として紀夏井 (きのなつい) も処罰された。
この結果,藤原家のライバルたち、登場人物のうち姓が「伴」とか「紀」とか「源」の貴族は没落していき、
藤原良房は天皇から摂政(幼い天皇の政務代行役)に任ぜられます。
このあたりから、藤原氏の中でも藤原北家が一族の女性(高子 天紫)などを天皇の妃にし、生まれた子が天皇になり、そのおじいちゃん(外戚)として政治権力を握る「摂関政治」の時代となります。
残る目障りは、菅原・・・
紅子:子供のケンカに親が出て、それをきっかけに事件解決?出来過ぎてない?
管理人:当時の政局の動きから察すると、
藤原良房・基経らが、源信や伴善男を政界から追放するために、応天門の炎上を巧みに利用して、
初めは善男らをそそのかして源信を抑え、
のちには伴善男を罪人に仕立てて、政界から駆逐したとみなされる、という説が有力だそうで。
紅子:怖!
管理人:真実はいつもひとつ!道真君の推理やいかに?