宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

ドイルはホームズが嫌いだったの?Boiled Doyle on the Toil Trail



Happy“NEW”Musical

『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』

-Boiled Doyle on the Toil Trail-

作・演出/生田 大和


「名探偵シャーロック・ホームズ」をこの世に生み出したことで、世界的な名声を手にした英国の作家サー・アーサー・コナン・ドイル。


しかし、彼自身は、シャーロック・ホームズを恨んでいた……!?ユニークなエピソードに満ちたコナン・ドイルの半生を、「ある日、自らの筆によって生み出した“架空の存在にすぎない筈の”シャーロック・ホームズがドイルの前に姿を現したら……?」という奇想天外な発想で描く物語。


自らの分身であるシャーロック・ホームズとの対峙、また自分と最も近い他人である妻ルイーザとの対話を通して「自分らしくあるとはどういう事か。自分らしく生きるとは?」というテーマに迫る“新たなるミュージカル(Happy“NEW”Musical)”の誕生にご期待ください!


生田先生、シャーロキアン(シャーロック・ホームズおたく)にもほどがある(笑)



宙組公演『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』
~サー・アーサー・コナン・ドイルの著したキャラクターに拠る~


の、ホームズとモリアーティが滝つぼに落ちて復活した意味深なラストは、


『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』


-Boiled Doyle on the Toil Trail-


への伏線だったとは!



このタイトルを見て、日本人どころか、英語のネイティブスピーカーでも、ピンと来る人、いるのでしょうか?


チャットGPTさんに規制がかかる前に、聞いてみよう。


教えて、先生!




Q:「Boiled Doyle on the Toil Trail」を翻訳してください。Doyleはシャーロック・ホームズの作者コナン・ドイルのことです。


チャットGPT:「Boiled Doyle on the Toil Trail」を直訳すると「煮えたぎったドイルが骨折り損の道を歩んだ」という意味になりますが、これはスラングであるため、実際には「疲れ果てたドイルが大変な努力を経て何かを達成した」という意味で使われることが一般的です。




Q:コナン・ドイルはシャーロック・ホームズを憎んでいたのですか?


A:いいえ、コナン・ドイルはシャーロック・ホームズを憎んでいたわけではありません。


実際に、コナン・ドイルはシャーロック・ホームズを非常に愛していました。彼は、シャーロック・ホームズの小説を書くことで成功を収め、多くの読者に愛されることができたことを認識していました。


ただし、コナン・ドイルは、シャーロック・ホームズが過剰に有名になりすぎたことについては苦労し、自分の他の作品にも注目して欲しいという気持ちを持っていました。


また、コナン・ドイルは、シャーロック・ホームズを殺してしまい、彼を再び生き返らせる必要があったこともありました。


しかし、シャーロック・ホームズを憎んでいたわけではなく、むしろ彼のキャラクターを大切に思っていたと言えます。



Q:ドイルはなぜシャーロック・ホームズを殺したのですか


コナン・ドイルがシャーロック・ホームズを殺す理由は、当時の彼の状況に関係しています。


1891年に発表された「最後の事件」で、ドイルはシャーロック・ホームズを死なせ、物語の終わりに登場させた理由は、彼が自分の作品に飽きてしまったこと、新しい物語やキャラクターを作りたかったこと、そして読者の期待に応えようとしたことが挙げられます。


また、ドイルはシャーロック・ホームズに過剰に注目され、彼の他の作品や才能が見過ごされていることに不満を感じていました。


彼は、シャーロック・ホームズを殺すことで、自分のキャリアを前進させることができると考えていたようです。


しかし、読者たちはシャーロック・ホームズのキャラクターを愛し、彼の死を受け入れられなかったため、ドイルは後に「空き家の冒険」という作品で彼を再び登場させることになりました。


・・・


犯人は、作者コナン・ドイル、あなたです。


宙組公演『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』でのホームズやモリアーティやアイリーン・アドラーたちの物語は、


医師であるワトソン氏が実際に体験したことを語る物語


ということになっています。


ホームズシリーズの作者である、コナン・ドイルも医師でした。


主役の価値観や行動が相当ぶっ飛んでいるシャーロック・ホームズシリーズが、なぜこれほど読者に受け入れられたのか?


ホームズよりは読者側に近い価値観を持つワトソンを語り手として導入することで、読者はワトソンと目線を同じにして、ホームズに翻弄され、共にベーカー街を駆け、犯人を追い詰めるサスペンスに沸くことができたからです。



ドイルの筆によって生み出した“架空の存在にすぎない筈の”シャーロック・ホームズは、ドイルの分身でもあり、


同時にワトソンもドイルの分身で、


でも読者(ホームズのファン)もワトソン(ドイル)と最も近い他人である。



作者と読者の物語への介在のしかたが、「作者」が創作した物語を、読者が受け入れる、


という一方的な構図を超えていますね。




作者ドイルが、作家として次のステップに進みたくてホームズを殺しても、


「ホームズが死んだなんて、絶対認めませんからね!」


「ホームズは生きているに決まっている!」


読者から叱られて、許してくれない。作者が読者に殺されそうだ。



架空の物語の登場人物の生き死になんて、作者の専決事項じゃないのか!



疲れ果てたドイルの前に、しまいにはシャーロック・ホームズが姿を現す。




ホームズは、「自分を殺した」犯人コナン・ドイルに、どのような言葉をかけるのか?


ドイルは、いかなる大変な努力を経て、ホームズを生き返らせるのか?



クリスマス~お正月にかけての公演ですね。


Happy“NEW”Musical!と喝采をあげて劇場を後にしたいです。ホンマ。