宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

”死神”関係者の体調不良


「死神憑(つ)いた耳へは、意見も道理も入るまじ」



月組 東急シアターオーブ公演『DEATH TAKES A HOLIDAY』は、6月12日(月)の初日に向け公演準備を進めておりますが、今般、公演関係者に複数名の体調不良者が判明したため、6月12日(月)の初日から6月15日(木)までの公演を中止させていただきます。


『DEATH TAKES A HOLIDAY』は、”人類が史上未曾有の“死”に取り憑かれた第一次世界大戦の悪夢から覚め、“狂乱の”1920年代が始まって間も無い頃の物語”だそうです。


今は人類史上、人々が自粛・自粛の悪夢から覚め、旅行だ観劇だと狂乱のリベンジ消費が始まって間もない時代です。


日本だけでも累計7万人以上を“あちら側”へと導いてきた死神は、”今”も姿をやや変えたとはいえ存在し続けています。


”死神”という言葉は、近世になって歌舞伎芝居や花街から広まったそうで、近松門左衛門の浄瑠璃『心中天網島』のせりふに「死神憑(つ)いた耳へは、意見も道理も入るまじ」とあるそうです。


近松門左衛門の時代に多くの命を奪った死神は現在も存在し続けており、国内では毎週のように10代、20代で”結核”や”梅毒”を発症する方がいらっしゃいます。


ファンたちは毎日、大都会の雑多なウイルスに溢れた満員電車の空気を吸い、遠征で東へ西へと飛び回るアクティブな日々を過ごしています。


ジェンヌたちは、もう3年半も、自宅と稽古場と劇場との往復に明け暮れる、半隔離状態で過ごしていらっしゃいます。


今やファンのほうが、ジェンヌよりも免疫がついているのかもしれません。


体調不良になった方の早い回復を願っております。



とにかく、健康に気を付けて、死神からなるべく距離をとって生きていきましょう。