宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

柚香は 神と同じだ アポロンだ~♪




”わたしは♪ 神と同じだ アポロンだ♪”


美弥るりかが歌うと、自分をアポロンの生まれ変わりとガチで信じているヤバいアルトワ


瀬央ゆりあが歌うと、「王権神授説」説明ソング


柚香光が歌うと、「そのとおり💛」



アポロンではなくて、舞台の妖精でしたね。


2011年、花組公演『Le Paradis!!(ル パラディ)』-聖なる時間(とき)で、研3にして狂言回し的な役どころを担う、パリの屋根裏に住む妖精「フィー」役を演じた柚香光。


干支が一回りして、屋根裏の妖精は、妖精界の帝王に出世しましたね。


神聖でもあり、退廃的でもあり。


初心な少年のようでもあり、快楽をむさぼった果てに達観したようでもあり。


「フィー」とはドイツ語で妖精を指す「Fee(フェー)」の英語読みで、Feeはラテン語のファトゥム(fatum 運命の神様、あなたは女神♪)に由来するそうです。



妖精とは、何か。


ディズニー映画や絵本に出てくる、蝶やとんばの羽根を持つ小人で、かわいくて美しくて…というイメージが強いですが、文化人類学的には、


支配民族の前に住んでいた先住民、


一神教であるキリスト教の到来によって「神様」の地位を追われたかつての神、


死の世界に住む住人たち


など、いろいろな解釈がなされているそうです。


1枚の先行画像を見るたびに、追われた先住民、堕ちた神、異世界の住人、妖精にまつわる様々な解釈を映し出す表現の密度の濃さよ。