それでも宝塚の舞台を見にいくファンの言い分
レクザムホール(香川県県民ホール)にて、元衆議院議員の杉村太蔵氏にょる
「杉村太蔵が語る『お金』と『生きるチカラ』講座」
と題した暮らしに役立つ金融経済講演を聞いておりました。
香川県は、一時預貯金残高(1世帯当たり)」が全国2位となって話題となった貯蓄大好き県。
投資信託や株式保有率も、全国的に見ても高いほうです。
後援会の主催者は日銀高松支店なので、タレントのトークショーというよりは、
「香川県民の皆様、マネーを貯蓄から投資へ切り替えてね!」
というキャンペーンですね。
杉村太蔵氏は派遣社員から外資系証券会社勤務を経て、2005年9月総選挙で衆議院議員最年少当選を果たし、その後の人生は皆様ご存じのとおり。
太蔵氏のトークで印象的だったのは、
・個人で「投資をやってみたい」と思っても、どの銘柄が値上がりしそうかなんてわからないから、手を出せないわ、という人が多いと思う。
・消費者目線で「この商品が好きだから、製造しているメーカーの株を買って応援」という選択もありだと思う。
・投資家としての目線なんてわからない、という人は、「自分だったらこの会社に入社したいか」「子どもや孫に入社してほしいか」という視線で考えてみてはどうでしょう。自分が将来の夢を描ける事業をしている企業かどうか、という視点で考えて、投資したいかどうかを考えてみてはどうでしょう。
うーむ。何を聞いても宝塚歌劇団(阪急阪神HD)に引き付けて考えてしまうヅカ脳としては、いろいろ考えてしまいました。
私は宝塚を、どのような目線で見ているのか。「消費者目線」か「投資家目線」か。
自分は宝塚のOGではなく、身内に劇団関係者がいるわけでもないのに、なぜ最近の劇団についての報道に、「人が一人亡くなった」ことへの哀悼のレベルを超えて心が痛いのか。
私は宝塚を見る時に「消費者目線」だけではなかったのだな。
私が宝塚歌劇団に金を払うのは、劇団が世に出す舞台「サービス」を、消費者として金を払って見て「あー面白かった」と消費して、おしまい。
「宝塚最近イメージ悪いから、歌劇を見たい時は〇SKを見るわ」
ではなかった。
自分なりの劇団の120周年、130周年への夢があって、チケット代は今見る舞台への対価であるとともに、未来のジェンヌが未来のファンの前で宝塚の舞台に立てるまでを繋ぐ投資と思っていた。
劇団と将来への夢を共有してきたような気になっていたのが、今劇団はボロボロに叩かれている。
私が現状の劇団に課金するのは、「伝統を変える必要なし。伝統に耐えられないジェンヌは去れ」という意思表示とは思わないことにします。
私はこれからしばらくは、劇団に課金する時は、
「これまでこんな立派な舞台を世に供給してきた劇団なのに、「潰れちまえ」まで言われて冗談じゃない。だったら、徹底的に応援して見届けてやるわい。」
的な、皆が売り逃げに走る暴落相場を、あえて買い仕込む長期の株式投資家のようなスタンスでいようと思います。
願わくは、ただの消費者として、美しい舞台を消費したいのが本音ですが。