宙組「アクアヴィーテ」感想
アクアヴィーテの振付「ANJU」のタンゴの場面、男役ばかりの酒場で真風さんが煙草を奪い合い、紫煙を吹きかけあうシーン。小池先生が宝塚版「ワンス~」では「無残にむしり取られた深紅のバラの花びら」ですみれコード的に暗喩しているのだろう血と性と阿片の匂いを「つまりこういうことでしょ」と5分で魅せた男役の身体の向こうに、かつての安寿さんの姿が見えるようで。
ふと小池先生は四半世紀前に安寿さんで「ワンス~」の上演を夢見たことがあったのかな、と思いました。(1993年に安寿さん主演で「ベイシティ・ブルース」というギャングもののお芝居を宛書しているんですけどね)