宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

雪組育ちの娘1昇格が少ない!理由を考えてみた

読者の皆様、いつもありがとうございます。


しかし、先週の金曜日はびっくりしましたよねー。


私はブログの原稿について、観劇感想などは週末にある程度下書きして、「よし、あらかた書けた。推敲してから予約投稿でUPしよう」というタイプです。


そうしていたら、劇団は前触れもなく唐突に燃料を投下するから、原稿大幅書き直しorそのまんま発表のタイミングを逃してお蔵入り、ということも幾度かありまして(記事も鮮度が命ですからねえ)


まあそれも、止まっていた劇団が動き出したということで、嬉しいことでありますが。


で、今、宝塚ブロガーさんたちの間で話題なのが


雪組って、他の組に比べてトップ娘役を出せていないのでは?問題。


雪から娘1出なさすぎ問題

確かに言われてみると、雪組の娘役トップは他組からお輿入ればかりで、自組であがった方も、他組に嫁いだ方も少ない(しかも短期任期が多い)


そしてトップ娘役は、花組出身がダントツに多い


なんででしょうねえ?プロデューサーのお偉いさんの見る目?


うーん・・・


※もうここからは完全妄想です。

文化はファンが作る

唐突ですけれど、香川県には、コンビニより、歯医者より、美容室よりうどん屋が多いのですよ。


名物にうまいものなし、という人もいますが、香川のうどんは美味しいと思います(ねえ、ゆずる)


それは、うどん県民が、みんなうどん脳で、


県民それぞれが「自分の求める理想のうどん」について語らせたら20分止まらないくらい、自分の好みのうどんのスタイルが明確にあって


「美味しいうどんが食べたい!上手いうどんを食わせろ!私をうどんで満足させろ!」と


お店に要求するレベルがものすごく高いから、たくさんのお店が切磋琢磨して、全体のレベルが上がるんですね。


で、たまに県外に行ったときに、敵地視察として現地のうどん屋をチェックしたりするのですが
うーん、ここのお客は「うどんなんてこんなもん」と、うどんにあまり多くを求めていないのかなあ・・・と思ったり(小声)


つまり客の欲望が文化を育てるわけです。


宝塚に当てはめると、


宝塚ファンには「スター個人につく個人推し」ファンと、「組という箱推し」ファンがいますが、


たとえば花組の組ファンは、ファンも生徒も、「花娘」はこうでなくちゃ!と娘役に求めるカラーが明確で、


そして娘役さんもそれに応えようとして「花娘」として洗練されていく。


雪組は、組ファンが「雪娘ってこういう感じ」と思う共通イメージが、いまひとつはっきりしていないのでは?


組カラーと各組が娘役に求めるもの

私が宝塚ファンになった25年前の、各組カラーの印象は

花組 気障 黒燕尾のソフィスティケートされたダンス

月組 ハートウォーミングな芝居

雪組 しっとり日本物

星組 キラキラコスプレ

宙組 まだない

今とそんなに変わっていない気もする・・・


で、この組カラーの原点は、戦後の宝塚の歴史で、新規ファンがわっと増えた時期と関係しているとおもうのですよ。


それは
1974年~ 初演ベルばら期
1989年~ そのベルばらを見て宝塚に入団した世代の生徒による「平成のべるばら再演」期
2014年~ 100周年フィーバー期


ベルばら四天王

花組 安奈淳(あかねさす紫の花初演 大海人皇子)

月組 榛名由梨(ベルばら初演オスカル)

雪組 汀夏子(星影の人初演)

星組 鳳蘭 セーマーニーフィーク♪せーまーにーふぃーーーく(ドヤ)

※当時はトップが他組スライドしたりしたので、目安です。



平成ベルばら再演が始まった1989年の各組の宝塚トップ

花組 大浦みずき ひびき美都

月組 剣みゆき こだま愛

雪組 杜けあき 鮎ゆうき

星組 日向薫 毬藻えり

大浦さんといえば黒燕尾ダンス、
剣さんはミーマイ初演、
杜さんは忠臣蔵、
日向さんは炎のボレロ初演


人間、最初に感じたイメージが、その後宝塚を見るうえでの「ものさし」になるのでね。


雪組といえばやっぱり「和もの」


で、雪組=「和ものヒロイン」。


和ものヒロインってどんな感じ?


こんな感じ?


宝塚ヒロインって東宝っぽい感じがするんですけれど(そりゃそうだ)


雪組って東宝というより松竹感が強い・・・ひょっとしてそれも一因?