宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

音校の不文律見直し発表は未来の受験生へのメッセージ?

週末に録画していた『沸騰ワード10』を拝見しました



宝塚歌劇団そのものはTVに滅多に出ないのに、世間の方の宝塚に対する一定のイメージが保たれているのは、この手の密着番組のおかげもあるのでしょうね。


この番組は今年の4月10日に第1弾が放送されていて、その時は1名の少女がみごと合格。


そして、そのTV番組を見て宝塚受験を決意した少女がいるそうです!バレエコンクールで入賞経験もあるそうで、見事なバレエ、それになにより男役顔!(好みかも♡←こらこら)


高3で166センチかー。まあ、おとめで169センチでも実寸それくらいの男役さんは(略)


密着番組を見て宝塚受験を決意した少女がいた

4月放送の番組を見て宝塚受験を決意、ということは・・・本人も高校卒業後、バレエを習いごとのままにするか、プロとして踊りで生計を立てる道があるのか、考えていただろう時期にこのコロナ。


放送されていないことを憶測してはいけませんが、もし海外に留学などの予定があっても吹っ飛んでしまうような状況ですよね。


日本の民間のバレエ団は自前の劇場も無し、会場を確保して公演の手配もまだリスクも多いし、コロナ前から厳しい運営が、さらに悪化しているでしょう。


宝塚もとんでもないことになりましたが、それでも演劇界では大手で、自前の劇場やスタッフがあって、いろいろありつつどうにか再開。今の日本で、20代を芸事に専念できて、OL並みの月給をもらえる職場、という意味では、宝塚はとても貴重な就職先かもしれない。


で、先日の宝塚音楽学校の”不文律”見直しの報道発表ですよ。


宝塚音楽学校の”不文律”見直しを報道発表


2019年春に現在の本科生が入学した時点で、一対一の指導体制を廃止。予科生が担う清掃も、3グループに分けてするように変更した。遠方にいる本科生への大きな声でのあいさつ、本科生がいるかもしれない阪急電車に条件反射で礼をすることや、本科生の前では困ったような表情をつくり、返事は「はい」「いいえ」に限定することなどもやめるようにしているという。


 一部の生徒間では数年前から、本科生に予科生が質問などを書いたノートを提出する決まりもできていたというが、とりやめた。同校はその他の慣習も見直しを進めるといい、今年3月末の合格発表後の入学説明会では、その方針を生徒らに伝えた。

新聞社のスクープでもなく、去年や今年の入学説明会で、すでに関係者に発表されていたことを、今、報道機関に情報提供したのでしょう。


OGたちも言葉を選びながら、さまざまな思いを吐露していらっしゃいますが


OG彩羽真矢

阪急電車に礼など…厳しくなくなる宝塚音楽学校について


元ジェンヌと知った方に一番聞かれる質問は「本当に阪急電車にお辞儀していたんですか?」だそうです。やっぱり。


阪急電車にはお辞儀していたけれど、JRや阪神電車にも先輩が乗っている可能性があるけれど、なぜかお辞儀はしていなかったそうです。

不文律を知らないゆえに、悩んで退学は不幸だと思う

この少子化時代、宝塚音楽学校も優秀な子に受験してもらう必要がありますが、小柳ルミ子さんの時代と違って、芸事をしたければ児童劇団からTVの子役、モデル事務所所属などいろいろなルートがある時代。


母親が宝塚ファンであるとか、宝塚受験専門スクール出身の方は、宝塚音楽学校の不文律を耳にする機会があり、厳しいところとわかって受験するのでしょうが、


そんなツテの無い地方のバレエ少女が全ツを見て感動して、宝塚音楽学校を受験してその才能で受かっちゃう!という方がいますよね。(そういうがむしゃらな子が、トップになったりする)


そこでいきなり、校則には無いはずの謎の不文律が押し寄せて、悩みを相談する知り合い(受験スクールのころからの知り合いとか)もいない、1人悩んで退学、となったら不幸なことだと思います。

娘の宝塚受験を心配する親御さんのためにも、不文律の見直し公表は英断だと思う

親御さんだって、この不安定な時代、娘が「宝塚を受験したい!」と言い出したら、


「あの学校、校則がとても厳しいらしいけれど、大丈夫かしら」
「在団中はともかく、退団後はどうするの?それより将来の為に大学に行くなり、手に職をつけなさい」


と言われて、断念する子もたくさんいると思うんですよ。でも、親だって、公式情報が無いと判断のしようがないでしょう。


娘の宝塚受験を心配する親御さんのためにも、不文律の見直し公表は英断だと思います。


夢組こと(株)タカラヅカ・ライブ・ネクストの設立も、OBのみならず受験生やその親御さんにとっても朗報だったでしょうし。



A rolling stone gathers no moss(転がる石に苔はえない)


時代は変わる。もっと素敵な音楽学校になっていってくださいね。