宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

クロノスケ、討ち入りに参加しないの?『元禄バロックロック』配役発表!

花、咲き乱れる国際都市、エド。そこには世界中から科学の粋が集められ、百花繚乱のバロック文化が形成されていた。


元赤穂藩藩士の優しく真面目な時計職人、クロノスケは、貧しいながらもエドで穏やかに暮らしていたが、ある日偶然にも時を戻せる時計を発明してしまい、人生が一変する。時計を利用し博打で大儲け、大金を手にしてすっかり人が変わってしまったのだ。


我が世の春を謳歌するクロノスケであったが、女性関係だけは何故か時計が誤作動し、どうにも上手くいかない。その様子を見ながら妖しく微笑む女性が一人。彼女は自らをキラと名乗り、賭場の主であるという。クロノスケは次第に彼女の美しさに溺れ、爛れた愛を紡いでいくのだった。


一方、クロノスケの元へ、元赤穂藩家老クラノスケが訪ねてくる。コウズケノスケとの遺恨により切腹した主君、タクミノカミの仇を討つために協力してほしい、と頼みに来たのだ。だがそこにいたのは、かつての誠実な姿からは見る影も無くなってしまったクロノスケだった。


時を巻き戻したいと嘆くクラノスケに、時計を握りしめ胸の奥が痛むクロノスケ。だが、次の言葉で表情が一変する。コウズケノスケには、キラと言う女の隠し子がいることを突き止めたと言うのだった・・・。


『元禄バロックロック』内容あてずっぽ予想!

1.谷先生の歴史ものの創作には、トンチキに見えてパターンがある。



花組集合日、花組の人事についていろいろな発表があり、『元禄バロックロック』のその他の配役も発表されましたね。


今回の記事は



クロノスケとキラ、二人の時がシンクロし、エドの中心で愛が煌めく。


バロックロックな世界で刻む、クロックロマネスク忠臣蔵



の内容がどんなものか予想してみたいと思います。


紅子:あのトンチキで有名な作・演出の谷 貴矢先生の、頭の中を覗こうと しているの?


・・・


あんまり変なことばかり考えていると、こっちの世界に戻れなくなるわよ。  


管理人:まずですね、「元禄バロックロック」は「90分でわかる忠臣蔵」ではないと思うの。

2分でわかる「忠臣蔵」 “アニメ”でわかりやすくまとめました 『the SOCIAL』傑作選(2017年12月14日放送より)


谷 貴矢先生の『義経妖狐夢幻桜(よしつねようこむげんざくら)』『出島小宇宙戦争』を見ていて、ある程度パターンは読めてきたわ。


谷先生は、史実のミッシングリンクを埋めるトンデモ仮説をネタに遊ぶ作風なのよ。


『義経妖狐夢幻桜(よしつねようこむげんざくら)』は、”源義経が実は死んでいなくて、大陸に渡ってチンギスハンになった説”


『出島小宇宙戦争』はトンチキに見えて、シーボルトが間宮林蔵が測量した地図を海外に持ち出そうとして、失敗した実話を元にしているのよ。


共通するのは、日本と海外との秘密の交流ね。


紅子:あ、今回の配役にも、コウズケノスケとかタクミノカミとかの赤穂事件の史実ベースっぽい名前に加えて、航琉 ひびきさん演じる外人っぽい響きの「ケンぺル」さんがいるわ!


管理人:ケンペルさんは長崎出島商館付医師として、元禄時代の日本に滞在して『日本誌』という著作を書いた人よ!



「好奇心という病に突き動かされて」旅をする道を選び,オランダ東インド会社に就職。バタビア,シャムを経て元禄3(1690)年秋,長崎出島商館付医師として日本に到着した。滞日中は助手を使って精力的に日本研究,資料収集に励み,同5年に離日。


この『日本誌』は日本の社会,政治,宗教,動植物などを,自身のスケッチも交えて柔軟な眼で総合的に記述した画期的な著作で,例えば日本人との交渉の潤滑油として「袖の下」がいかに有効かといったことも,皮肉っぽく指摘している。

ケンペルさんが日本に滞在したのは赤穂事件(1701年~1703年)の少し前なんだけど、元赤穂藩藩士の優しく真面目な時計職人、クロノスケが若いころケンペルさんに師事して、西洋の事情や時計技術を教わっていた可能性がある年代だわ!



2.クロノスケ、吉良邸に討ち入りしていない説

管理人:今作の「主な配役」に出てくる配役は、ほどんど史実の赤穂事件にゆかりの名前なんだけど、


「クロノスケ」って、討ち入りした四十七の名前にはいないのよ。


紅子:じゃあ何をするのよ。


管理人:討ち入りを止める、というか、タイムリープして浅野内匠頭が吉良上野介への刃傷に及ばないようにすればいいのよ!



史実の赤穂事件の発端は、江戸城で幕府が朝廷の使者を接待している真っ最中、松の廊下でおもてなし担当の浅野内匠頭が、指導役の吉良上野介を突然切りつけたことなんだけど、


なぜ浅野内匠頭が吉良上野介に刃傷に及んだのかは、いまだに謎なのね。


有名なのは、浅野内匠頭が吉良上野介に渡すおもてなし指導の教授料(いわゆる「袖の下」)が足りなくて、嫌みを言われたのにブチ切れた説


紅子:身も蓋もないっすね。


管理人:クロノスケが、クラノスケに「お前も討ち入りに参加してくれ」と言われて困って、時を戻す時計で過去に戻って、ケンペルさんに会いに行って、


”日本人との交渉の潤滑油として「袖の下」がいかに有効か”といったことを教わったとしたら?


まとめ仮説
『元禄バロックロック』は、クロノスケが賭博で稼いで、タイムリープしてコウヅケノスケに賄賂を追加で持って行って、松の廊下事件発生を防ぐオチ説