宝塚の観劇感想で、ネタバレはどこまで許されるのか
ネタバレはどこまでアリか
宝塚のみならず、SNS界隈での悩みの種は、作品のネタバレ問題。
管理人は、ほぼライビュ&配信を見て感想をUPしているのですが、
感想記事のPV数をチェックしていると、宝塚大劇場の千秋楽を見ての感想記事より、外箱公演の感想記事のほうがPVが多い傾向にあります。
外箱公演では、舞台配信は千秋楽あるいはその数日前に実施され、演目に興味のある宝塚ファンはほぼ1度はその舞台を見ているタイミングです。
しかし、宝塚大劇場の千秋楽の配信時点では、関西のヅカファンはその舞台を見ておりますが、東宝組は舞台を未見の方が多い(配信も平日の月曜日ですからね)
紅子:アンタのようなラストの展開や、時にはラストのセリフまでバラシてしまうようなブログは、東宝組の方には地雷過ぎよね。退団挨拶も紹介しないし。
管理人:私のブログは、映画で言うと、まだ映画を見ていない方に「面白いからぜひ見て!」とネタバレに気を付けつつお勧めするスタンスより、
映画を見終わった後の感想戦を、一人でやっているようなものだからね。
正解の無い話でね。「このブログの記事にはネタバレがあります」と書いたとして、どこまでがネタバレかの定義は人それぞれだし。
紅子:「ヒロインに感情移入して、ラストの展開に泣いた」、何も具体的に語っていないけど、「あ、これヒロイン死ぬな」フラグだよねこれ。
管理人:公式バレもあるよね。今やっている元禄バロックロックでも、主演者が「どハッピーエンディングです」って誰でも見られる公式HPでバラしているし。
紅子:昔の名作の場合はどこまでがネタバレかも難しいよね。ベルばらだって、最近ファンになった方には、オスカルとアンドレが最後どうなるかご存じない方もいるでしょ?
歴史上の事実でも、マリーアントワネットや大石内蔵助の最期を知らない人は知らないし、スターウォーズだってダース・ベイダーは実は(うが、口ふさが)
ところでネタバレって?
「ネタ」というのは、「種(たね)」の倒語で、物語の仕掛けを意味し、特に詳細な設定や物語の核心といった、作品の内容や結末のことを指す。
「バレ」とは隠しごとの露見を意味する「バレる」に由来する。つまり、ネタがバレてしまうことをいう。
英語では、害するを意味するスポイル(spoil)から、楽しみを害すると言う意味合いで「スポイラー(spoiler)」と呼ばれる。
私は舞台感想の記事を、読んでくださった方の楽しみをスポイルしたくて書いているつもりはないんだけど、ネタバレOKな方とネタバレNGな方、それぞれ言い分はあるよね。
ネタバレOKな人
・舞台を見る前に原作を予習したりして、贔屓がその役をどのように役作りしたのか、初見から深く味わいたい。
・たとえミステリで犯人が事前にわかっていてもOK。そのオチに持って行くまでにどのように展開していくのかの演出に興味がある。
・私は物語のテーマや背景や、登場人物の関係性、つまり「物語の種(たね)」を考察したいので、ネタバレしないと何にも書けない。
ネタバレNGな人
・まっさらな状態で、物語の展開をワクワクして追いたい。
・見る前に他人の解釈を知ってしまうと、事前にバイアスがかかってしまう。
・素人の考察などいらん。作者以上にその作品を語れる奴はいない。「犯人は創造的な芸術家だが、探偵は批評家にすぎぬのさ」とは、ブラウン神父譚「青い十字架」での、パリ警察主任ヴァランタンの台詞。
私はなぜネタバレ感想を書くのか
紅子:あんたは何で、毎回ポエムなネタバレ感想文を書いているのよ。「面白かった。生徒はみんな素敵だった。」「生徒はみんな素敵だった。台本がつまんなかった。よくわかんなかった。」って書くのが、荒れなくて安心安全でしょう。
管理人:犯罪が犯人(作者)の作品ならば、私はホームズになりたいの。犯人(作者)が隠していることを暴いてみたいの。
スポイル(spoil)「だめにする」の反対語はリファイン(refine)、「精製する、精錬する」というらしいんだけど、私はその作品のテーマをワンフレーズにまで精製してみたいの。
SNSの記事は基本UPした瞬間に一気に読まれて、数日もすればほとんど読まれなくなる、鮮度が命の生もののようなフロー記事なのね。
なのに1年近く前に書いた感想記事が、急にPV回数が増えることがあって、何かと思ったらその作品がスカステでファーストランされたのね。
おそらくスカステの放送で初めてその作品に触れた方が、「面白い!」「?」と思って、この舞台が上演されていた頃、リアルタイムで見ていたファンにはどんな評価だったのかな?と思って検索しているのね。
そんな時、ネタバレしないように、肝心なことは書かないように気を付けた記事ばっかりだと、後追いでその作品に触れた方に、その作品の発表当時、ファンがどう受け止めたのか、肝心なことが書かれないまま埋もれる可能性もあるじゃん。
私はどっちかというと、まだ出会っていない未来の読者がこの観劇感想を読んで、「へえ」と思ってくれたらな、と思って書いてる。