「モア―・ダンディズム！」は「愛月ひかるさよならショー」とセットで見てこそ

本日、ライブビューイングにてやっと「モア―・ダンディズム！」と「愛月ひかるさよならショー」を拝見いたしました。

管理人：見つけた。

紅子：何を？　

管理人：永遠を。

海に消えゆく太陽を。

紅子：まーたポエムが始まった。

管理人：ダンディズムとは何でしょう？

紅子：えー。

スリーピースを着て、髭を生やして、葉巻をくゆらせながらバーでブランデーグラスを傾けている、イケてるオジサマ💛

管理人：正直、ショーの「モア―・ダンディズム！」を見ていても、ダンディズムって何なのかいまいちピンとこなかったのよ。

「もっと、ダンディズムを！」のニュアンスが「何か物足りないなー。おかわりちょうだい」って思ってた。

引き続き行われた「愛月ひかるさよならショー」を見て、やっとわかったわ。

「モア―・ダンディズム！」は「愛月ひかるさよならショー」とセットで見てこそよ。

愛月ひかるこそ、「愛に殉じ夢に生き」たダンディズムの体現者だったのね。

ダンディズムって哀しい

中野さん（敬称略）「ダンディズムとは、主流に対して抵抗・反発することです。となれば、時代によって主流は変化するので、限定的にこれとこれが揃えばダンディとは定義できないんですよね。ただし、前提条件としてスーツを美しく着ていることが重要です」

── 装いに美学があるということでしょうか？

中野 「主流に対して、ただ闇雲に反発することがダンディではありません。抵抗・反抗しつつも、自分のルールや美学を持ち、それが装いにも現れるのです」

管理人：記事によると、イギリス人に「ダンディですね」って言うのは、「ナルシスト」的ニュアンスがあって、誉め言葉にならないんだって。

『ウェル・ドレスト』

って言うのが無難なんだって。

紅子：えーっ。

まあ確かに、今や宝塚でも「ダンディズム」って言葉、岡田先生以外からあんまり聞かなくなったわねえ。

管理人：宝塚は国の税金で運営されている伝統芸能ではなく、今を生きるお客が払うお金で運営されている。

タカラジェンヌがJポップやKポップを歌うと嫌がるファンもいるけどさ、今の星組トップはコンサートでJポップの最新ヒットチャートを歌いこなせるのがウリの礼真琴。

あの真風氏すら、男役芸の集大成にLDHの世界観に挑むご時世。

劇団トップは、宝塚を未来につなげるために、トップにJポップやKポップの世界観に適合することを求めているのでしょう。だからディナーショーでもJポップを歌わせている。

紅子：愛月さんは、自身のディナーショーで、断固としてJポップやKポップを歌わなかった。

そこが、彼女のダンディズム。

管理人：ダンディズムって、孤独よね。

「ダンディズムとは、主流に対して抵抗・反発すること」ならば、「主流に対して抵抗・反発」していると、当然ながら主流にはなりづらい。

ダンディズムとは、憂愁に満ちた落日の最後の輝き。海に消えゆく太陽。

自身のサヨナラショーで、「うたかたの恋」を歌って、場面が暗転して２発の銃弾が聴こえるところまでやるのは、

愛月ひかると岡田先生の、ダンディズムとは自身の美学に殉じることだ、というメッセージに思えたわ。