宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

BL冬霞の巴里ヒロインはオクターヴで姉と百合説



『冬霞の巴里』は公式には「ヒロイン不在」の話とされています。


まあ、人事管理上の事情とか、


ヒロインを姉(物語上は血が繋がっていなかったとはいえ)とするのもねえ、


とかいろいろ事情はあるのでしょうが。


このお話を、コロナワクチン接種後の発熱寸前の、霞がかかったもやもやとした脳みそで見ておりました。


耽美というか、ベルエポックというよりデカダンス(病んだ悪魔的情緒)な巴里の空気に包まれて、


ああ、両性具有的だった永久輝さんもすっかり男らしくなって、ほっぺがぷくぷくして女の子っぽかった聖乃さんが男というか雄っぽくなって。


父親を誤認逮捕で処刑され、社会から疎外されて上流階級を憎むアナーキストヴァランタン(聖乃)と、


父を殺された上流階級のはぐれものオクターヴ(永久輝)。


出自は全く違うが、疎外された者同士、ある意味対等なバディ、相棒。


この2人が絡むと、性的な描写は全く無いがセクシーだ。


BL的には、ヴァランタンが「攻め」でオクターヴが「受け」よねえ・・・


とすると、『冬霞の巴里』は公式には「ヒロイン不在」だけど、実質はオクターヴが原作におけるヒロイン、エレクトラ。


原作の牙を抜かれた、穏やかな姉との関係は、どっちかというと「百合」か。


まあ、ギリシャ神話自体が、LGBTという概念すら無かった時代に少年愛エピソードだらけなので、


ギリシャ神話を腐女子目線で見るのは、ある意味原点回帰だよね。


まとめ:『冬霞の巴里』は、コミケで売ってる同人版悲劇作品三部作「オレステイア」