宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

ギャッビー、博多座か御園座で再演するべきだと思う

マリーとフランツ・リストの、史実の最後の面会のシーンはしょっぱかった


皆様、お盆をいかがお過ごしでしょうか。


管理人は、実家に帰省して、息子の夏休みの宿題の自由研究のまとめに四苦八苦したり、


最近復刊された、マリー・ダグー伯爵夫人の伝記を読んだりしておりました。






宝塚版のリスト、マリー、ジョルジュ・サンド、ショパンの関係とはずいぶん趣が違っていて、


マリーとジョルジュ・サンドの同性愛的関係も含めた、複雑な四角関係、


マリーがリストと別れた後の、ジャーナリスト(ペンネームはダニエル・ルステン)としての、当代を代表する知識人や革命家との旺盛な交友関係や、共産主義への接近、


娘コジマがよりによって、マリーと思想信条が全く正反対なワーグナーと不倫の恋愛関係になったことへの怒りについてなど、たいへん興味深かったです。



マリーとフランツ・リストの、最後の面会のシーン。


史実では、2人の娘であるコジマが、夫ハンス・フォン・ビューローと離婚して、うさんくさい音楽家ワーグナーと結婚すると言い出して大騒ぎになり、



マリー と フランツ が 別離 から 二十 一年 を 経 て 同じ 食卓 に つく こと に なる のは、 コジマ の 懇願 からで ある。 


父 と共に パリ に 滞在 し て い た コジマ は、 母 の 家に 食事 に 行く よう 説得 し た。 


磁器 は セーヴル 製、 銀 食器 は クリストフル の 手 に なっ た もの で あっ た。最上 の レストラン の 洗練 さ れ た 食事 が 供 さ れ た。


 娘 の 両側 から 彼ら は 見つめ 合っ た。


 マリー は 思い を めぐらす。


「 あなた は リスト 神父 に なら れ た、 そして わたくし は ダニエル・ステルン に。 


それにしても 何と 多く の 苦悩 や 絶望 が、 わたくし たち を 妖精 フランツ と アラベル 王妃 から 引き離し て いる こと でしょ う……」 



D・デザンティ. 新しい女―19世紀パリ文化界の女王マリー・ダグー伯爵夫人 (ディスカヴァーebook選書) (p.382). 株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン. Kindle 版.



娘のやらかしたスキャンダルに


「どうしよう、あなた。娘がうさんくさい音楽家と不倫したわ。」


「血は争えないね。」


と愚痴り合う、リアル夜のボートでした。



(リストはワーグナーの才能を大いに認めていたのに、ワーグナーはリストを「作曲家としては2流」とけちょんけちょんで、ヒドイ(笑)


しかし、音楽室に掲示される音楽家たちは、みんなどこかで知り合い同士なのね)





とにかくお客の前でギャッビーを見せてくれえ(懇願)






月組グレート・ギャッビーの大劇場公演は、7月16日~21日、7月29日~8月18日の公演は中止となりました。


現時点では、8月19日(金)~8月22日(月)の公演の実施の可否は不明。


8月22日(月)のライビュはどうにか!



でも、本来見られるはずだった10万以上の一期一会が奪われたまま。芝居は、客の前で演じられてこそなのに。


大劇場で続演・・・もなあ。


全ツのお芝居は、もうブラックジャックと決まっている・・・


せめて外箱、(博多座か御園座)でギャッビーを再演というか、続演できないものでしょうか。