拘束衣みたいで怖いよ鷹翔『夢現の先に』先行画像
バウ・ドリーミング
『夢現(ゆめうつつ)の先に』
作・演出/生駒 怜子
悪夢にうなされるのが日常となっていた“僕”。
いつものように夢をみて、いつもと同じ終わりを迎えようとした時、突然声が聞こえた。
“彼”は自分の夢に招待しようと、強引に“僕”を連れ出してしまう。
“僕”とは正反対の、鮮やかな色と楽しげな音楽に彩られた“彼”の夢。
そこには、“僕”が密かに想いを寄せる“彼女”とそっくりな女性の姿も。
“彼”は一体何者なのか。なぜ“僕”は何度も同じ夢を見るのか。夢と現が交差する中、真面目に生きようともがく“僕”が辿り着く先は……。
なお本作は、演出家・生駒怜子の宝塚バウホールデビュー作となります。
ゆめ‐うつつ【夢▽現】
1 夢と現実。
2 夢とも現実とも区別がつかない状態。また、ぼんやりしている状態。「夢現で話を聞く」
・・・宝塚のバウ・ポスターの歴史上でも、「パリコレに時々出てくる前衛アートなお衣裳」っぽい画像ランキングで上位に来そうですね・・・
が、
この特徴的な、袋状の長い両袖、
太いベルト、
鷹翔さんのアンドロイドのようなまなざし・・・
ひょっとしたら、このお衣裳のモチーフ、
・・・鎮静衣?
ちんせい‐い【鎮静衣】
着用者を拘束する目的の衣服。袋状の長い両袖を胴体に巻いて固定したり、首だけが出た袖がない上着を着せたりする。戒具として使うほか、自傷行為の防止のために用いる。拘束衣。
さすがに宝塚で、主役が拘束衣を着さされた、精神科病棟の閉鎖病棟を舞台にしたお話を2時間やるとは思わないので、
先行画像は作品の「夢とも現実とも区別がつかない世界」を演出するためのものだと思うのですが・・・
演出家・生駒怜子先生の、デビュー作でも、失敗や酷評を恐れて無難に「置きに行く」ことをせず、
自分の本当に表現したいことにチャレンジしに行く、その心意気やよし。
若手演出家の実験精神を、応援する劇団も凄いなあ。
バウ(bow:船首の意)という名称には「時代の先端を行く作品を作り出していきたい」という思いが込められているそうなので、
新しい世界への航海の成功を祈る!