『HiGH&LOW』勇気を出して正直な感想
『HiGH&LOW』東京宝塚公演、盛り上がっているようですね。
超個人的には、「好みの話」ではないのです。
正直、
「余命いくばくもない美しいヒロインのために、イケメン男が奔走する話」って、感動して泣いちゃうに決まっているだろ!昭和の少女マンガにそんな話いくらでもあったわ!
とか思ってしまう。
一歩間違えれば、
「ありふれていて、古臭くて、つまらない、陳腐なお話」
になりかねない。
でも、タカラヅカ版『HiGH&LOW』は、
超ベタな「余命いくばくもない美しいヒロインのために、イケメン男が奔走する話」に、
「スマホのある時代に、やくざが高校に火をつけても警察が来ない!このとんでもなさは何だ!?」
「普通に商店街がある街並みの隣に、外部からの襲撃に怯え、水を汲みに行くのも命がけの無法地帯があるの?」
著しく型破りで、並み外れて予想外な設定が同居している。
設定の説明は、小気味いいほどに皆無。
別にそこを説明してほしいわけでもない。
ベタ中のベタと、へんてこすぎて小気味いいほどの珍奇を並走させ、
並みの演出家なら、珍奇の解釈に拘われかねないところを、淀みなくとっとと進めていく展開。
さすが稀代のショー作家、野口幸作。
なにより、『High&LOW』を見ると、
仲間を命がけで守りてー!!
と素直に思える。
平成の『ONE PIECE』、令和のヅカロー。
TVアニメ「ONE PIECE」1000話記念:ウィーアー!
これは、アリなのかもしれない。
管理人:問題は、タカラヅカ版『High&LOW』から入ったファンが、次に何を見ればよいのか?
紅子:題材的に被るのは、禁酒法時代を舞台にドンパチをくりひろげる、トンデモカップルのお話『BONNIE & CLYDE』では。
管理人:いや、近いようで遠い。
紅子:じゃあ、遠いようで近いのは?
管理人:今発表されているラインナップ中では、
意外と、『High&LOW』からは、一番馴染みが薄い国、ジョージアの昔話、
運命に翻弄されながらも、強い絆で結ばれたただ一人の女性への愛を貫き、激動の時代を颯爽と駆け抜けた青年の生き様を描く
『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』では?。
紅子:確かに「仲間を命がけで守りてー!!」話だわ!